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魔道戦屍リリカル・グレイヴ Brother Of Numbers 第五話「地上本部襲撃(前編)」 「ふ~…さてどうしたものかな…」 男は溜息交じりの独り言を漏らしながら目の前のモニターを眺めていた。 モニターには時空管理局地上本部の様々な資料、それも外部に流出すべきではない警備体制や内部構造という類のものである。 そしてもう一つ、眠りにつき血を入れ替えている最中の死人の姿。 男の名はジェイル・スカリエッティ、自他共に認める天才科学者である。 彼は何かを悩みながらキーボードを無意味に叩いて物思いにふけっている、そんな彼に戦闘機人ナンバーズの長女ウーノは熱いコーヒーの御代わりを注ぎながら尋ねた。 「どうなさったんですかドクター?」 「ああ、ウーノか……実は今度の地上本部襲撃の事でね」 「何か問題でも? 特に不安要素は無いと思いますが」 「グレイヴの事さ」 スカリエッティはそう言いながらモニターに前回行われた戦闘の映像を映す、それはグレイヴが倒したフェイトを確保しようとしたセインに制止をかけるものだった。 そしてもう一つの画像がモニターに展開される。それはスバルとギンガのナカジマ姉妹と聖王の器ことヴィヴィオの姿だった。 「ただの戦闘やレリックの奪取ならともかく、少女を誘拐するとなると彼は賛同しないだろうねぇ、それどころか妨害なんかするかもしれないよ…」 「ドクター……グレイヴが邪魔ならすぐにでも殺す準備はできています」 スカリエッティの言葉にウーノは強い意志を込めた瞳で応える、彼女はこの男の為なら邪魔な者を排除するのに躊躇などはしないのだ。 だがスカリエッティはウーノにやれやれといった感じで首を横に振る。 「いや~、それはダメだよウーノ。身体や武器に色々仕込むだけならまだしも、寝首を掻くなんて芸が無いしフェアじゃあないよ」 「なっ……芸とかフェアとかそういう問題ではありません!!」 ウーノはコーヒーを入れていた魔法瓶をブンブンと振りながら顔を真っ赤にして声を荒げる。 スカリエッティはそんな彼女から溜息混じりには視線をモニターに移すとコーヒーを啜りながら物思いにふける。 (本当にどうしたものかな……どういう反応をするのかまったく読めないなんてねぇ。まあそれも面白いから良いんだが) 地下にそびえる鉄の城、そこはジェイル・スカリエッティの有する研究所。 そして死人兵士ビヨンド・ザ・グレイヴとその妹達、ナンバーズの住まう楽しい家でもある。 「……」 「……」 「……」 「……」 「……」 「あああああ!! もう、誰か喋るっすよ!」 ナンバーズ11番ウェンディは彼らに向かって叫んだ。 まあウェンディがこんな風に叫ぶのも無理はない、今彼女の前にはかれこれもう1時間は一言も喋らない無言集団がいるのだから。 先の無言の者達の正体はグレイヴを筆頭にセッテ・オットー・ディエチ・ディードといった生粋の無口系キャラである。 そして彼らはソファに腰掛けてテレビで映画鑑賞の真っ最中だった、無論ポップコーンもなければコーラもなく、ただ静かに眺めているだけだ。 くっちゃべって映画を見るタイプであるウェンディには耐えられない光景だったのであろう、故に彼女は声を上げた。 「静かに」 「ウェンディうるさい」 「今良いところ」 「姉さまお静かに」 「あ~、みんながあたしをいぢめるっす~」 セッテ・オットー・ディエチ・ディード、見事なまでの連携攻撃である。 この流れるような連携技にウェンディは頭を抱えて喚く。 そして、そんな所にクアットロが現われる。 「ま~た、うるさいわねぇウェンディちゃんったらぁ。みんなドクターからお話よ~、次の作戦のだ~いじなお話だから集合よ~♪」 クアットロの言葉に一同はソファから離れる、そして皆と一緒に行こうとするグレイヴの前にクアットロが立ち塞がった。 「グレイヴさん、今日のお話は姉妹だけなんですよぉ? だからちょ~っと一人で待っててくださいね♪」 「………」 グレイヴは静かに頷き、クアットロの言葉に従った。 時は時空管理局地上本部での公開意見陳述会の当日、そして地上本部のとある一室の男はいる。 名をレジアス・ゲイズ、長年に渡り地上の平和を見守ってきた生粋の時空管理局員である。 そして彼の傍らには血の気の無い一人の青年が立っている。 そう、それはまるで“死人”のような血の気の無さだった。 そしてレジアスは通信モニターに映る女性に質問を投げる。 「今日の陳述会での襲撃か……情報道理に行くと思うかオーリス?」 『分かりません、ただ情報源は局に潜入している“機人”ですから可能性は低くは無いかと』 「そうか、では計画の発動準備をしておけ。もし今日だとすれば時期は少々早いが計画を実行する事になる」 『分かりました』 「それとファンゴラム、奴の投入も準備しておけ」 『えっ!? 本当によろしいのですか? もし制御できなくなれば…』 「構わん」 『…分かりました』 会話を終えたレジアスは通信モニターを切り傍らの青年に視線を移すとふと口を開いた。 「お前はどう思うかな? 私の考えは間違っていると思うか?」 「……」 「はっ…答える訳が無いか、死人に口無しとは良く言ったものだ」 レジアスは自嘲的な苦笑を漏らしながら視線を窓の外に向ける。そしてこれから行おうとしている壮大なる謀反に思いを馳せた。 「待っていろ、もうすぐこの地上に完全な平和を与えてやる……今ある全てを破壊してな」 『グレイヴ、準備は良いかい?』 「……」 スカリエッティの通信にグレイヴは無言で頷き手の二丁銃ケルベロスを構える。 二匹の地獄の番犬はその巨大な銃口で静かな威圧感をかもし出していた。 時空管理局地上本部襲撃における確保すべき対象“戦闘機人タイプゼロ”そして“聖王の器”に関する事項は結局グレイヴに伝えられず襲撃作戦を実行する事となる。 これはもしもの場合、彼が妨害や離反をしかねないという可能性を考慮しての事だった。 そうとも知らず、グレイヴは戦闘態勢を整えてガジェットと共に遠距離転送の準備に入る。 そんなグレイヴをチンクが複雑そうな表情で見つめていた。 そして、そのチンクに突然念話通信が入る、それは少し離れた場所に佇んでいたクアットロだった。 (浮かない顔してるわねぇ~チンクちゃん) (クアットロか…) (もしかして罪悪感なんて感じてるの~?) (ああ…少しな、グレイヴを騙すなんて気が乗らないよ…) (はぁ~、チンクちゃんって本当にお馬鹿なのねぇ~) クアットロは呆れたようにメガネを指でかけ直して小ばかにしたような笑みを見せる。 その様にチンクはいささか怒りを宿した眼光で睨んだ。 (何っ!?) (だってそうでしょ? 教えたって喜ばないって分かってるんだから……知らない方が幸せならその方が良いわよ) (…そういうものか?) (そういうものよ、チンクちゃんだってグレイヴさんに悲しい顔して欲しくないでしょ?) (ああ、そうだな……しかし“私だって”という事はクアットロもグレイヴの事を心配しているんだな) (なっ!? ち、違うわよ! 変な事言わないでちょうだい!) クアットロはそう言うと即座に通信を切ってそっぽを向いた、離れた場所からでも分かるくらいに彼女の顔は赤く染まっていた。 本来は姉妹の中でもっとも冷静であり冷徹である筈のクアットロの変化にチンクは思わず微笑を零した。 「まったく…クアットロも随分と変わったな」 そう小さく呟きながらコートの内側に仕舞われた投擲専用のダガーナイフを確認して転移魔法陣へと足を進め今夜の戦場である地上本部へと向かった。 こうして小さな機人の少女は足を踏み入れる、血と硝煙の匂いに満ちた地獄の門前へと。 地上本部で行われていた公開意見陳述会。 管理世界の首脳陣を招いて開かれたこの席をスカリエッティもしくはそれに順ずる勢力による襲撃を教会騎士であるカリム・グラシアの持つ希少技能により予言されていた。 そしてその予言は現実のものとなる。 地上本部は突如として現われる無数のガジェット・ドローン、そしてそれを従えて銃火の華を咲かせる死人兵士の猛攻を受ける事となる。 「くそぉっ!!」 「死ねっ! 死体野郎がっ!!!」 地上本部の警備に当たっていた局の武装隊が怒号を発しながら手にしたデバイスから殺傷設定にされた射撃魔法を雨の如く射出する。 だが彼らの貧弱な攻撃では最強の死人兵士を倒すにはあまりに遠く、地獄の番犬の吐き出す銃弾の餌食となっていく。 飛び交う魔力弾の集中砲火を転がり避けながらケルベロスの銃弾が返答として返される、下手な威力の攻撃では傷一つ付かない死人兵士の身体に歴戦の殺し屋としての本能が確実に武装局員の数を減らしていった。 「……」 グレイヴの手にした二丁銃ケルベロスが硝煙と薬莢の転がる音を周囲に満たした時、そこで動く者は彼を除いて皆無となる。 周囲の制圧を終えたグレイヴがふと天を仰いだ時それは映った、それは天空で交錯する二つの光だった。 「くっ! こいつ強えぞ…」 地上本部に迫る謎の魔道騎士、ゼストと交戦に陥ったヴィータはリィンフォースとの融合を果たしているにも関わらず苦戦を強いられていた。 ゼストの魔力はオーバーSランク以上と測定されているだけあって簡単に勝てる相手ではない、他の部隊員を案ずる気持ちもありヴィータの心中に焦りの色が濃くなっていく。 「こうなったら、ギガントで…」 ヴィータがそう小さく呟いた刹那、地上からヴィータ目掛けて高速の物体が飛来する。 それは見覚えのあるロケットランチャーの弾頭、かつて相対した死人が放ったのと同じものだった。 「きゃあああぁっ!!」 ヴィータはそのランチャーの攻撃に直撃して地上へと落ちていく、ランチャーの攻撃と同時に展開された高濃度のAMFにより彼女の防御障壁の出力は絶望的に下がっていたのだ。 突然の救援により眼前の敵を倒せれたゼストは唖然として地上へと目を向ける、そこには手に巨銃を背に棺を持った死人兵士が立っていた。 そして言葉もなく交錯した視線で彼の思考を悟る。 グレイヴは目で語った“早く行け”と。 「すまんな」 ゼストは静かにそう呟くと地上本部へと向かった、かつての親友へと会うために。 「くっそぉ……あの死体野郎がぁ…」 ヴィータは毒づきながら、落下の衝撃にひび割れたアスファルトの上で自身のデバイスを杖代わりにして立ち上がった。 目の前の敵に意識を集中していたとはいえ、以前受けた攻撃で地に落とされるような醜態を晒した事に激しい怒りを呼び起こされる。 そして、そんな彼女の前に件の死人が悠然とした歩調で現われた。 「やってくれたじゃねえか、死体野郎!」 「……」 ヴィータは怒りに燃える瞳で睨み付け手にしたデバイス、鉄の伯爵グラーファイゼンを構えた。 グレイヴもまた無言で以って手のケルベロスを構える。場に鋭く重い空気が流れたその刹那、ヴィータの元に心強い救援が駆け付けた。 「ヴィータちゃん! 大丈夫!?」 「ああ」 それは、機動六課スターズ分隊隊長である高町なのはその人である。 まるで初めて相対した時のような状況でなのははレイジングハートをグレイヴに向けて構える。 そして胸中にかつて親友であるフェイトと初めて会った時の事を思い出した。 (初めては敵同士だった……でも言葉を交わせば、想いを知ればきっと分かり合える…だから私は……) 胸中の走る思いに決心をつけたなのはは、決して屈せぬ強き思いを抱き口を開いた。 「私はなのは、高町なのは! あなたのお名前、教えてください!!」 「ちょっ…なのは、何言ってるんだよ! そんなん意味ねえ…」 ヴィータがそう言いかけた刹那、二人の前に立った死人兵士は小さな呟きを漏らした。 小さな声だった、だが良く澄んだ残響が二人の耳に響いた。 「……ビヨンド・ザ・グレイヴ」 グレイヴの漏らしたその言葉に一瞬唖然とするなのはとヴィータ、だがなのはは彼の言葉を己が胸に刻み付けそして口を開いた。 「グレイヴさん……どうしてこんな事をするのか、お話聞かせてもらって良いですか?」 「………」 返答は無言と共に構えられた巨大な二丁銃、だが彼の目は手の冷たい鉄塊とは裏腹に熱い戦意に満ちていた。 そしてグレイヴの眼光になのはは理解する、彼が何を考えているのかを。 “聞きたければ自分を倒して見せろ”と。 「それじゃあ行くよヴィータちゃん」 「ああ、望むところだ」 こうして最強の死人兵士と最高の砲撃魔道師の戦いが再び始まる。 地獄の番犬と不屈の心の咆哮と共に。 同じ時刻、地上本部の一角においてゼストはかつての親友と相対していた。 男の名はレジアス・ゲイズかつて夢を共にした朋友である。 「久しいな、レジアス」 「ああ」 「一つ聞く……俺と俺の部下を殺したのはお前の差し金か?」 「だったら……どうした?」 「許さん!!」 「そうか……」 レジアスは静かにそう言うと指を鳴らす、音が響くと同時に壁越しに高出力の射撃魔法がゼストに襲い掛かり防御障壁とバリアジャケットを貫通して鮮血を散らす。 「ぐうっ!!」 ゼストは即座にデバイスを構えて壁越しに攻撃してきた未知の敵に構える。 緊迫する空気とは対照的に敵は崩れた壁を跨ぎゆっくりと部屋に入ってきた。 「ではやれ……“ティーダ”」 かつて死した管理局の若き魔道師、ティーダ・ランスターは死人となって再びこの世を歩く。 ただ破壊と殺戮を与える為に。 続く。 前へ 目次へ 次へ
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魔法少女リリカルBASARAStS ~その地に降り立つは戦国の鉄の城~ 第二話「忠勝と機動六課」 「しかし・・・驚きましたよ。いきなりこんなもの持ってこられて・・・」 「すまんなぁ、どうしても調べてほしかったんよー。」 ここは機動六課のデバイス整備室。ここに機動六課の部隊長、八神はやてとデバイスマイスター、シャリオ・フィニーノがいる。二人の目の前には機能を停止した本多忠勝。 機能停止した忠勝を皆で運んできた・・という経路でここに忠勝がいる。転送魔法使えよと後に誰かにつっこまれた。 シャリオが半ば呆れながらも忠勝を見て、はやてにわざと聞こえるようにぼやく。 「何でここに連れてきたんでしょうか?まず医務室に行かせるべきだと思いますが・・・。」 「いや、このでかさで医務室に入れるわけないやん。」 はやては苦笑して反論、次第に腹黒い笑みを浮かべる。 「でも、シャーリーもちょお興味あるんやないか?こんなすごいバリアジャケットとデバイス。きっと驚くこともイッパイあるで?」 シャリオはその腹黒さに反応するかのように怪しい笑みを浮かべた。 「そうですねぇ・・・。気を失ってるところ悪いですがいろいろと調べさせてもらいましょうか。」 シャリオは嬉々とした表情で忠勝の両脇に置いてある装置をいじり始める。はやてもどことなく嬉しそうだ。 忠勝の体を光が包む。 「全長2m超え・・・体重は約一トン・・・ありえない・・・。」 顔から輝きが消え、次第に驚きへと変わる。 出力、装甲、武装、すべてがミッドチルダにはないものだった。調査結果を何度も見通す。 「・・・!!」 そして一つの項目でシャリオの顔が青くなる。 はやてもさすがに不安になって項目の結果を覗く。 「生命反応はあるのに・・中身が全部機械やて・・!?こいつ・・・ガジェットの仲間・・!?」 はやてはとんでもないものを拾ってきてしまったとちょっと後悔した。 「でも・・今までのタイプにはない形ですね・・ミッドチルダにはない物質でできてますし・・第一助けてくれたんでしょう?」 「そうなんやけどなぁ。」 三人して調査結果を覗く。・・・・ちなみに三人目は機動を開始した本多忠勝、その人であった。 二人とも振り向き、硬直。一人はそんな二人の状態に首を傾げる。 「・・・・・きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」 数秒後、大きすぎる二人の悲鳴が聞こえた。 「・・・で、こいついったい何者だ?はやて。」 数分後、悲鳴を聞いたなのは達が乱入して忠勝は何もしていないのにバインドをかけられることで騒ぎは収まった。ただし人数が増えていた。 ヴィータになのは、シグナムにフェイトが増え、まさに隊長陣勢ぞろいである。ちなみにフォワード陣は廊下で待たされている。 忠勝はというと隊長陣の前で正座で座っている。正座で座っているはずなのに皆より大きいのだからまた驚き。 「それがわからないんよー・・・。敵じゃあないことを信じる限りなんだけど・・」 はやては顎に人差し指を添え、考え込む。フェイトが忠勝の顔を覗き込み、質問する。 「あなたのお名前、教えてくれませんか?」 「・・・・・・」 忠勝は答えない。前にも書いたように忠勝は「喋れない」のだ。 あたりを見回しメモ帳とペンを見つける。その二つを指差した。 「・・・?あれを貸してくれって?」 フェイトの問いに忠勝は頷く。フェイトは少し疑問に思ったものの、相手に不安を与えるわけにはいかないので素直にメモ帳とペンを手渡す。 そして第二の問題発生。忠勝は戦国時代出身。だから「ボールペン」なる物を握ったことがないのだ。もちろん見るのも初めて。 ボールペンを手に取り、ペン先を出さないまま書こうとしたためもちろんメモ帳は白紙のまま。 何回もペン先が出てないボールペンで文字を書こうとする。オロオロする忠勝。苦笑する隊長陣。しまいには吹き出す者もいた。 「え・・・えーと、こ・・これはね?こうやって・・・」 なんとか笑いを堪えながらボールペンのペン先を出すフェイト。もう一度文字を書くと今度はちゃんと書けている。 書いている最中の忠勝はちょっぴり恥ずかしそうだった。 「我、本多忠勝也。」 これがメモ帳に書いた答えだ。 この名前を見ると皆どこかで聞いたことがある名だと考え込む。必死に悩むなのは達を見て忠勝は結構有名である主の名前を出すことにした。 サラサラとメモ帳に文字を書いていく。もう使い慣れたのかというツッコミも聞き流す。書き終わるとその紙を皆に見せた。 「主の名前は、徳川家康。」 「うぇえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?」 なのは、はやて、フェイトが叫ぶ。 徳川家康といえば徳川幕府を築いた人物で歴史の教科書で何回もその名前を見てきたし、先生の口から聞いてきた。 その徳川家康がこんなものを持っていたとは聞いたことがない。ましてや、全身機械など戦国時代ではありえない。 「忠勝さんて忠勝さんて・・・えぇぇぇぇ!?嘘っ!?えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」 ただどうしようもなくオロオロするなのは。 「た・・ただ・・・ただ・・・だ・・・忠勝さん!?うそじゃないよね!?」 一番近くにいたフェイトがしどろもどろになりながら忠勝に迫る。 忠勝はその異様なオーラに押されながらも頷く。 「狂ってる・・・絶対その戦国時代狂ってる・・・。」 へたり込むはやて。ちなみにシグナムとヴィータは話についてこれていない。 そんな中ついていけてない中の一人であるシャリオが恐る恐る手を上げ 「その・・・忠勝さん・・でしたっけ?これからどうするんですか?」 シャリオの言葉を聞いて皆はっとした。地球の戦国時代の住人(仮)がミッドチルダにいる。それは一つの答えに結びついていた。 ここにいる本多忠勝は「次元遭難者」なのだと。はやてはうーんと唸り、やがて何か思いついたように忠勝を見つめる。 「忠勝さん、うちらのところに来る気あらへん?」 なのは達はまた叫びそうになるのを抑え、それでもなのはは慌てながらはやてに問う。 「忠勝さん魔法使えないんだよ!?・・素直に民間人として・・・」 「んなこと言っても受け入れてくれるところあると思う?」 「うっ・・・・」 「だから機動六課に入れたほうが手っ取り早いと思うん。物騒やし・・・このまま街中で生活させても不便なだけやし・・何より、恩返しってのもあるんよ。」 仮に入れたとしていろいろ問題がありすぎる。メンバーリストに名をいきなりのせるわけにもいかない。 メンバーを入れたら入れたでちゃんと上に報告しなければならないなど社会の厳しさという壁がある。 フェイトがその点について聞くと・・・。 「忠勝さん、来客がある日は訓練所にいてくれへんかな?訓練用のドローンとして。」 恩返しと言っておいていきなりひどい扱いである。だが忠勝はここにお世話になるならこのくらいしなきゃならないだろうと思っていた。 ドローンとは何かわからないが誰かが来客するときは置物になっていればいいのだろうと勝手に解釈。 そんなこんなでなのはやフェイトの反対を押し切り、いろいろ矛盾点を残しながらも忠勝は機動六課にお世話になることに。 そんなわけであくる日の朝。来客がある日には訓練所で目覚めるのだが今日は来客の予定はない。 忠勝は宿舎の設けられた一室で目を覚ます。部屋とはいっても物置を急遽改装して作られた部屋なのだが本人はあまり気にしてはいない。 部屋を出て、誰もいない廊下を歩き外に出る。まだ外は完全に日は昇っておらず、まだ薄暗い状態だ。 腕組をして風景を眺める。やがて日の光があたりを照らし始める。これが六課に住んでからの日課であり密かな楽しみ。 「あ、忠勝さん。おはようございます。」 「おはようございますー。」 「キュクルー」 忠勝が振り返ると少年と少女、そして一匹の竜がいた。忠勝は頭を軽く下げて挨拶をした。つられて二人もお辞儀をする。 さて、その少年はエリオ、少女はキャロ。そして竜はフリードリヒ。ちなみに忠勝はフリードリヒと対面したとき大層不思議そうに首を傾げていたそうだ。 この二人が出てきたということは今日はライトニングが訓練装置の準備係なのだろうか。こんな小さいのにしっかりしてるなと忠勝は心から感心した。 二人と一匹が訓練所に向かう。それからしばらくして蒼いショートカットの少女とオレンジのツインテールの少女が出てきた。 「ただかつさーん!おはようございますー!」 「おはようございます。」 忠勝は先ほどと同じように軽く頭を下げて挨拶。 蒼髪の少女はスバル。オレンジの髪の少女はティアナだ。この二人と自己紹介した時はスバルが目を輝かせながら忠勝を見ていた。 ティアナはやっとスバルから開放された忠勝をさりげなく励ましたりしていた。 そして二人の背中を見送る・・・はずだった。 「あ、そうそう。忠勝さんも訓練所に来てくださいって、なのはさんが言ってました。」 「・・・・?」 この後特に予定はないがなんで呼ばれたんだろうと疑問に思いつつもついていくことにした。 自分の武器を持って来いと言われたのが非常に気になったのだが。 (これは主が言っていた「理由を考えたら負けだ!」というやつなのだろうか?) 戻る 目次へ 次へ
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リリカル遊戯王GX 第九話 学園分裂!? 腹ぺこデュエル! 「レイちゃんは大丈夫?」 なのはの問いに十代は頷いて応え、なのははほっと胸をなでおろす。 昔入院していた時の記憶が頼りの、かなり危ない手つきでの治療だったがうまくいったようだ。 「そっちも、スバル達は平気なのか?」 「うん、言うなれば極端に疲労してるってだけだからね。このまま安静にしてれば問題ないよ……ただ」 なのはの表情が暗くなる。 「フェイトちゃんとエリオは、今のままじゃ戻せそうにない。定期的にバインドを掛け直して暴れないようにするしかないね」 「……そっか」 そんななのはになんと言葉をかけるべきかわからず、十代は小さく頷いた。 状況はあまりいいとは言えなかった。 突然一部の生徒がゾンビ化し、爆発的な勢いで増殖していった、万丈目や翔といった十代と縁深く、頼りになるメンバーまでもがだ。 更にその調査に出たフェイト・エリオの二人までもゾンビ化してしまった、今は拘束しているが、直す手段はない。 レイの救出には成功したものの保健室は倒壊、医療の知識がある鮎川もゾンビ化、アモンやジムもデスベルトによって疲労している、更にスターズの二人も疲労困憊・魔力切れで行動不能…… ……訂正しよう、状況は限りなく悪い。 最も――フェイトとエリオに関しては手段が無いわけではない。 罠カード「洗脳解除」、全てのモンスターのコントロールを元の持ち主に戻すカードである。 他のゾンビ生徒にならともかく、精霊として存在している二人ならばこの効果で元に戻る可能性が高い、 ただ、元々使いどころの難しいカードでもあることから、現在無事な人達の持っているカードにはなかったのだ。 「……そういえば」 「何だ?」 「万丈目君って、食糧庫の見張りをしてんだよね?」 「そうだけど……あ!?」 何を言いたいのかに気づき、十代は愕然とする。 万丈目がゾンビになった……それはつまり、食糧庫もゾンビの集団のど真ん中になってしまったということだ。 更に悪いことに、なのは達の食糧も食糧庫に入れてしまっている。 「まずいぜ……これじゃ一週間どころか、三日も持たない」 「でも、どうしよう……対策の立てようが……」 ただでさえ最低限の食事によってストレスはかなり溜まってしまっている、 それさえ得られないなどということがわかったら――想像したくもない。 「とにかく、みんなには隠しておかないと……って、どっちにしろ飯の時間になったらバレちまう!」 「トメさんが少し食材を運んでたはずだから、すぐにどうなるってことはないだろうけど……」 「少しって、どれくらいだ?」 十代の問いに記憶を掘り起こし―― 「多く見積もっても、一日分……」 重い口調で呟いた…… マルタンは図書室に作られた玉座で上機嫌で微笑んでいた。 手ゴマであるゾンビ生徒はかなりの数となり、残った生徒たちも心の闇を増幅させている。 「もうすぐ……もう少しだよ、十代……」 「……十代……?」 「レイ! 気がついたか!」 目を覚ましたレイに十代とヨハンは喜ぶが、レイは逆に顔を俯かせてしまう。 「私のせいで……マルっちと鮎川先生が……」 「何言ってんだよ! レイのせいじゃない!」 「そうだ、この訳の分からない世界のせいだ。あまり自分を責めるな」 「うん……っ? あは、あはははは! ちょっ、やめ――あはは!」 「れ、レイ?」 突然笑い出したレイに二人は困惑し――不自然に盛り上がっているシーツをめくり上げる。 いつの間に入り込んでいたのか、レイの腹部でじゃれ合っていたヨハンの精霊、ルビーとはねクリボーは気まずそうに十代達を見上げていた。 「ルビー……」 「はねクリボー、何やってんだよ」 「もう……!」 ああくそ、俺と代わりやがれ淫獣共がっ 「近藤君……鈴木さん……この子も、あの子もゾンビになっちゃったノーネ……」 残っている生徒たちの点呼を取りながら、クロノスとナポレオンは肩を落とす。 頼りないが、彼らとてこのアカデミアの教師なのだ、生徒たちを想う気持ちに嘘はない。 「それに、加納マルタン君は相変わらず行方不明……」 「っ!」 ぽつりと呟いたクロノスの言葉にナポレオンはわずかに反応する。 拳を強く握りしめ、マルタンの無事を強く祈り続けていた…… スバルとティアナは眠り続けている。 剣山や明日香、なのはがたまに見に来る以外は、キャロが付きっきりで看病にあたっている。 「……ごめんなさい」 思わず謝罪の言葉がこぼれてしまう。 二人が危険な状況に陥っていることはわかっていたはずだ、それでも自分は明日香達を優先した、 なのはもここに辿りついた時の二人もその判断は正しいと言ってくれたが、フリードだけでなく自分も向かっていればここまで傷つけることはなかったかもしれないのだ。 現に剣山が助けに行かなければゾンビ達に囲まれ、彼らの仲間入りをしていた可能性が高い。 自分を責めるキャロの頭をティアナが撫でる。 「ティアナさん……? いつの間に……」 「ついさっきよ。まったく、そんな顔しないの、キャロがフリードを送ってくれたおかげで助かったんだから」 「でも……」 「あのね、明日香さん達より私たちを優先してたら、それこそキャロの事を軽蔑してたわよ? キャロの判断は正しかった、あの状況では間違いなくベストな選択だったわ、それはなのはさんにも言われたでしょ?」 ティアナの言葉にも、キャロは俯いたまま顔をあげようとしない。 ――まったく、私の周りにいる人は、どうしてこうも優しすぎる人ばっかりなのかしらね。 「キャロ、いい?」 「え?」 「あんたが今考えなきゃいけないのは、私たちのことでも、アカデミアのことでもないわ」 「え……と、それって……」 「そんなのは他の人に任せなさい、あんたは今、一番心配していることを無理矢理隠してる」 その言葉にキャロはハッと顔を上げる。 「私は二人を……エリオ君とフェイトさんを、救いたい……!」 「そう……なら、今やらないことは何? 私たちの看病?」 「いえ……ごめんなさいティアナさん、スバルさん、私、みんなのところに行ってきます!」 キャロが去っていき、ティアナは一つ息を吐いて――すぐ側から視線を感じて体を竦ませる。 「ふふふ……ティア、やっさしー」 「す、スバル……! あんた、目を覚ましてたならそう言いなさいよ!?」 「いやー、だって丁度ティアがキャロの事を諭してたからさー、何だか入りづらくって。うーん、流石ティア、いいこと言うよね~」 「――っ! 動けるようになったら覚えておきなさいよ……!」 「みんな、食事の時間だよー!」 トメさんの声に、体育館にいた全員が反応する。 例え最小限だろうが、食事というものはそれだけで人の心を安らげてくれるものだ。 ……まあ、いくつもある次元世界の中には、一口食べただけで卒倒するような料理を作る義妹から逃れるため、日夜神経をすり減らしている家庭なんかもあるだろうが。 そんな不幸な特例はともかくとして、用意された料理を見て生徒たちは動きを止める。 「何だ、これ?」 「……羊羹?」 「ごめんね……材料がなくて、スープを薄めるしかないんだよ……少しでも食感をと思って、ゼリーにしてみたんだけどさ」 十代やなのはが止める間もなく、 トメさんは食糧の絶対的な不足を話してしまう。 二人はパニックになることを覚悟するが――何の騒ぎも起こらないことに気づく。 別に騒いでも仕方がないことに気づいた訳ではない、 ただ、絶望感がパニックになる気力さえをも上回ってしまったのだ。 「みんな……」 「これうまいぜ! トメさん!」 「ヨハン?」 暗い雰囲気に包まれた中、場違いなほどに明るい声で言いながらヨハンはスープゼリーを食べていた。 それを見て、一人二人とスープゼリーへと手を伸ばし、量はともかくとして、その味には満足そうな表情になる。 「流石トメさんだぜ、うまい!」 「ありがとうねぇ、そう言ってもらえると嬉しいよ」 「ごめんなさい、私たちまで……」 申し訳なさそうに言うなのはへ、トメは首を振る。 「とんでもない! あんたたちは十代君達を守ってくれたんだろう? その上仲間が倒れてるんだ、遠慮なんてするんじゃないよ」 「はい……ありがとうございます」 そう言いながらスープゼリーが三つ乗った皿を持ってなのはは立ち去る、スバル達のところへ持っていくのだろう。 その後姿を見ながら、エリオとフェイトの分を用意してやれなかったことに悔しさを感じる。 ゾンビ化している人間が食事を必要とするかどうかはわからない、だからといって、それを理由に食糧を節約するのは彼女のプライドが許せなかった。 体育館の片隅で、三人の男が話していた。 その三人が最後まで名残惜しそうになのはの持っていった食糧を見ていたことには、誰も気がつかなかった。 ――戦いたい。 フェイトとエリオの考えていることはこれだけだった。 二人は体育用具室でバインドを何重にもかけられ閉じ込められている。 バインドを掛け直す手間を考えたら別に閉じ込めなくてもいいのだが―― まあその、なんだ、ソニックフォームで縛られているフェイトを想像してみたら理由が分かってもらえるかもしれない。 半ば力づくでバインドを破ってはいくが、動けるようになる前にバインドを掛け直されてしまう、 ――このままでは戦えない、なのは達を仲間にしてあげられない。 埒があかないと判断し、どうやってここから抜け出せるか、二人は思考を巡らせていく―― 夜、三人の男が体育館から抜け出していった。 オブライエンが組んだ監視チームの目を?い潜り、ジムや三沢が作ったバリケードの一部を崩して外に出る。 彼らが目指しているのは食糧庫、道中には当然ゾンビが大量にいるのだが――空腹の限界を超えた彼らには、そんなことまで考えていられなかった。 ただひたすらに食糧庫への道を走り続け―― 「うわぁ!?」 当然のごとく、ゾンビ達が立ちふさがる。 三人は必死に逃げるが、まるで誘導するかのように現れるゾンビの群れに堪らず側にあった部屋へと飛び込んだ。 「こ、ここは……?」 「図書室、か?」 この三人はほとんど来たことなかったが、大量の本棚を見れば大抵の人間は図書室を思い浮かべるだろう。 更に耳を澄ませてみると、奥の方から何か音が聞こえてくる。 「おい、この音」 「ああ、誰かが何か食ってる!」 音の正体に気づくと、我先にとその音源へ走り出す、 その下へと辿り着き、優雅にステーキを食べているマルタンと目が合った。 「お、お前、加納……?」 「てめぇ、姿を見せないと思ったら、こんなところで一人で呑気にお食事かよ!」 一人が怒りに任せて肉へと手を伸ばすが、その手をマルタンの異形と化した手が掴む。 怯える生徒へ、マルタンは不適に笑い別のステーキが乗った皿を前に出す。 「欲しいかい?」 「あ、ああ……食いてぇ」 「ふふ、いいよ、食べても……だけど、どれだけ食べても君たちが満たされる事はないけどね」 「ど、どういう意味だ!?」 意味ありげに笑うマルタンへと怒鳴りつける……ステーキを食べながらでなければもう少し迫力があったかもしれない。 「君たちの心の闇は、もう僕の手にある……満たされたいなら、このカードの向こうへ行くといい」 「な、何だ……?」 「融合……?」 マルタンの側に一枚のカードが現れ、三人を導くように光だす。 わずかに戸惑いながら、三人はその光へと吸いこまれるように歩を進める。 そして、そのまま―― 『やあ、十代』 「この声、マルっち!?」 突然放送で名指しされ戸惑う十代の横で、レイが驚きの声を上げる。 「マルっち、どこにいるの!?」 『マルっち……? その呼び方はやめてもらいたいな、それに、今僕は十代と話しているんだ』 「……俺に何の用だ?」 何か危険な空気を感じ、警戒しながら十代は問いかける。 『別に大したことじゃない、少し取引きをしようと思ってね』 「取引き……?」 『君たちは今、僕が支配している生徒たちによって動きが取れない、特に食糧は残りわずかなんじゃないかな?』 「っ! お前が翔達をあんな風にしたのか!?」 『こちらには有り余る食糧がある、それを提供してもいいよ』 マルタンの言葉に生徒たちが活気づく。 だが、十代達は厳しい顔つきでここにはいないマルタンを睨みつける。 「それで、代わりに何を要求する気なの?」 『変電施設、あそこをこちらに譲ってほしい』 「……? あそこは砂で埋もれて使い物にならないぞ?」 「兄貴、いい条件ザウルス」 意図の読めない取引きに十代やなのは達は警戒を更に強めるが、 他の生徒はとにかく食糧を手に入れるチャンスだと深く考えずに乗り気になってしまっている。 「兄貴、交換しちゃうザウルス」 「……いや、捨てるには惜しい場所だ、まだ復旧させられる可能性もある」 「それに、相手が欲しがってるってことは、そこを使って何かを企んでいるってことでもあるからね」 みんなの意見を聞きながら十代は悩み――口を開く。 「取引きには――応じない!」 「なっ!? ふざけるな十代!」 「食糧が手に入るんだぞ!」 周囲の生徒たちが次々と罵声を浴びせるが、十代は不適な笑みを浮かべて叫ぶ。 「だが、その二つを賭けてデュエルで勝負だ!」 『ふふ、そう言うと思ったよ、十代……表に出るんだ、相手はすでに用意してある』 マルタンに言われ、動けないメンバー以外は全員が外に出る。 ……最も、生徒の大半は早く食糧が欲しいからという理由のようだったが。 正門のところにやってくると、見慣れぬ仮面をつけた三体のモンスターがやってくる。 「何だ? あんなモンスター見たことないぜ」 「お、おい、あれ……人間の顔じゃないか!?」 誰かの言葉に全員がモンスターを注目し直し――絶句する。 怒り・笑い・無表情とそれぞれ違う仮面を付けたモンスターだったが、その仮面とは別の位置に、見覚えのある顔が浮かび上がっていた。 「あ、あれは原田君と斎藤君と前田君なノーネ!」 「あの三人、いつの間に……!?」 『ふふふ、彼ら三人とデュエルして、勝ったら食糧をあげるよ』 マルタンの声に十代が前に出ようとするが、ヨハンに止められる。 「お前はまだ鮎川先生とのダメージが抜けてないだろう、俺が行く!」 「あの三人が抜けだしたのは俺の監視体制が甘かったせいだ、俺もやろう」 「バリケードが不十分だったのは俺の責任でもあるからな……OK! 勝負だぜ!」 ヨハン、オブライエン、ジムの三人がそれぞれモンスターの前に立つのを見て、なのはは思考を巡らせる。 はっきり言って、今のなのはに三人を援護する力は無い、 スバルやティアナほどではないにしろエクシードモード、更には非常識な量の魔力球の同時生成など無茶をしすぎた。 更に、デュエル場所をわざわざ指定してきたことも何かが引っ掛かってならなかった、 そんななのはに、キャロが話しかける。 「なのはさん、体育館へ行ってください」 「キャロ?」 「この隙にフェイトさん達の拘束を解かれたら、スバルさん達が危険です」 「っ! だけど、ヨハン君達が……」 「三人なら、大丈夫です……ケリュケイオン、セットアップ!」 強い眼差しで、キャロはフリードと共に三人に近づく。 「三人は、私が援護します!」 「キュルルー!」 続く 十代「こいつら、強い!? ヨハン、耐えてくれ!」 なのは「何なの? とても強い力が動いている気がする……ってナポレオン教頭!? いったいどこへ!?」 次回 リリカル遊戯王GX 第十話 キャロの決意! 突き抜けろスターズ! キャロ「これ以上、犠牲者は出させない!」 なのは「どうしても止まってくれないのなら、力づくででも止めてみせる!」 十代「今回の最強カードはこいつだ!」 ―ライトニング4 キャロル=ルシエ― 光属性 魔法使い族 星3 攻撃力600 守備力1200 このカードは自分の場に「エリオ」「フェイト」「フリード」と名のついたモンスターがいる場合、その枚数×200ポイント攻撃力がアップする。 このカードの攻撃力を半分にすることで、ターン終了時まで別のモンスター一体の攻撃力を300ポイントアップできる。この効果は1ターンに一度のみ発動可能。 十代「ヨハン達のことを頼むぜ、キャロ!」 なのは「次回もよろしくね♪」 前へ 目次へ 次へ
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Gears of War Gears of War 2 Gears of War 3 コメント Gears of War カバーを駆使して戦うアクションシューティング。 惑星セラでは人類と地底人ローカストとの戦いが繰り広げられていた。 主人公マーカス・フェニックスを操りローカストを倒していく。 Xbox360で最も人気のあるTPSシリーズ。 独特なキャラクターに抵抗があるかもしれないがプレイすれば感想が変わるはず。 アクションゲームが好きな人にはかなりおすすめ。 日本版は日本語吹き替え。日本語吹き替えの評価は高い。 キャンペーンモードは2人でオンライン協力プレイが出来る。 映画ような迫力満点のキャンペーンは一見の価値あり。 ジャンル アクションアドベンチャー 発売日 2007/01/18 価格 2,800円Amazon.co.jpで購入 オフライン 1-2人 オンライン 2-8人 対象年齢 Z(18才以上対象) 公式サイト http //gearsofwar.xbox.com/ 攻略Wiki FrontPage - Gears of War まとめWiki 動画 YouTubeで検索する ニコニコ動画タグ:GoW GameTrailers.com +参考動画を見る 別ウインドウで動画を見る 別ウインドウで動画を見る http //www.nicovideo.jp/watch/sm196017 Gears of War 2 1の続編。 人類は地底への総攻撃を開始する。 キャンペーンは1と同様にオンラインで2人。対戦モードは最大10人でBOTを利用出来る。 新たにオンライン最大5人で迫り来るローカストを倒し尽くすHordeモードが追加された。 武器やアクションも増えた正統派な続編。 ジャンル アクションアドベンチャー 発売日 2009/07/30 価格 2,940円Amazon.co.jpで購入 オフライン 1-2人 オンライン 2-10人 対象年齢 Z(18才以上対象) 公式サイト http //gearsofwar.xbox.com/ 攻略Wiki Gears of War 2 @ ウィキ 動画 YouTubeで検索する ニコニコ動画タグ:GoW2 GameTrailers.com +参考動画を見る 別ウインドウで動画を見る 別ウインドウで動画を見る http //www.nicovideo.jp/watch/sm7846395 Gears of War 3 2の続編。 シリーズ最終章。 ジャンル アクションアドベンチャー 発売日 2011/09/22 価格 円 オフライン 1-2人 オンライン 2-10人 対象年齢 Z(18才以上対象) 公式サイト http //gearsofwar.xbox.com/ 攻略Wiki Gears of War 3 @ ウィキ 動画 YouTubeで検索する ニコニコ動画タグ:GoW3 GameTrailers.com +参考動画を見る 別ウインドウで動画を見る コメント テスト -- 名無しさん (2011-04-15 15 33 44) 名前 コメント
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その1 「わ、私が伝説の魔法少女?」 「早速ですがなのはさん、それにフェイト殿。 どうかわが機動六課をお助けください」 「どうしたんですか?」 「新米隊員スバルナカジマがあろうことか邪悪な中原と手を組んで OPでメインを仕掛けてきたんです」 「ゆ、許せねえ!フェイト、私たちで何とかしてやろう!」 「えぇ・・・で、でも・・・」 EPISODE 3 集 × 結 心の魔法を解き放て・・・ その2 「で、チバテレビ、今週のなのはがどうしたって?」 「録画してなかったの?変身が初披露されているのよ」 「今期のなのはを救う希望はなのはとフェイトの変身シーンのみ、それとピンク」 「違う重役、変身は君の心のハヤテにもあるはずだ」 「くっ、そんな変身などやがてバンクに変わるだけ・・・」 「そいつはどうかな・・・」 EPISODE 6 × 進展 変身のバンクを解き放て・・・ その3 なのは「キャロとやら、面白い事を言うな」 フェイト「え?何て言ったの?」 なのは「私から主役を奪いたいのだと」 はやて「無理無理、絶対無理。」 リィン「キャロさん、主役を奪うということはなのはさんを倒すという事ですよ」 キャロ「それくらいわかってるわ・・・」 なのは「やってみるがいい、だがお前に出来るかな?」 EPISODE 6 熱砂 × 氷雪 心の杖を解き放て・・・ その4 「かつてなのはさんという名前の少女がいた。 少女は時空管理局の民間協力者として 仲間と共に世界を危機から救った・・・」 「英雄だな。で、今ソイツはどこにいるんだ?」 「どこにも、居ない」 「・・・って、死んだのか?」 「それは・・・」 EPISODE 8 魔法 × 悪魔 その5 「かつてユーノ・スクライアという淫獣がいた。 後方支援とストーリーの要として 魔砲少女と共にデュエルシードを回収した・・・」 「斬新な作品だだな。で、続編はつくられたのか?」 「みて、られない」 「・・・って、死んだのか?」 「それは・・・」 EPISODE 8 小学生 × 19歳 前シリーズを愛するを解き放て・・・ その6 「かつてなのはという名前の少女がいた。 少女は時空管理局機動六課の教官として スバルと共にティアナと模擬戦を行った・・・」 「名教官だな。で、今訓練受けた新人はどこにいるんだ?」 「どこにも、居ない」 「・・・って、死んだのか?」 「ええ・・・」 EPISODE 9 たいせつ × なこと なのはの狂気を解き放て・・・ その7 「無事だったか!ティアナ!」 「早速だがスバル・・・あなたに預かってもらいたい物があるの」 「な、何だ?」 「辞表だ・・・」 「辞表・・・?」 「敵襲です!エロオが襲って来ました!」 「頼んだぞ、スバル」 「ま、待てよ!おい!ティアナ、ティアナ!」 EPISODE 9 凡骨 ×魔王 心の銃を解き放てっ(エコー)・・・ その8 「無事だったか!隊長!」 「おかしいなぁ…どうしちゃったのかな」 「な、何?」 「がんばってるのわかるけど、模擬戦は喧嘩じゃないんだよ」 「そ、そんな・・・?」 「練習のときだけ言うこと聞いてるふりで、本番で無茶するなら練習の意味、ないじゃない ちゃんと、練習の通りやろうよ」 「うわあああああああああ」 「ねぇ、私の言ってること私の作戦、そんなに間違ってる?」 EPISODE 9 白魔王 × 涙 少し、頭冷やそうか・・・(エコー)・・・ その9 「無事だったか!ティアナ!」 「・・・・」 「あ、あれ?」 「・・・」 「・・・」 「・・・」 「・・・」 「・・・」 EPISODE 616 絶望 × 絶望 白い悪魔を解き放て・・・(エコー)・・・ その10 「無事だったか!ティアナ!」 「早速だけどスバル・・・あなたに預かってもらいたい物がある」 「な、何?」 「夢よ・・・」 「夢・・・?」 「敵襲です!なのはさんが狙ってきました!」 「頼んだわよ、スバル」 「ま、待ってよ!ねえ!ティアナ、むちゃだ!」 EPISODE 9 努力 × 才能 秘めた思いを解き放てっ(エコー)・・・ その11 「かつてティアナという名前の少女がいた。 少女は天才揃いの部隊の中 一人日々研鑽を重ねた・・・」 「努力家だな。で、今ソイツはどこにいるんだ?」 「どこにも、居ない」 「・・・って、殉職したのか?」 「それは・・・」 EPISODE 8 訓練中の × 事故 心の鬼を解き放て・・・ その12 「かつてなのはという名前の少女がいた。 少女は時空管理局と協力して 仲間と共に世界を危機から救った・・・」 「英雄だな。で、今ソイツはどこにいるんだ?」 「どこにも、居ない」 「・・・って、死んだのか?」 「それは・・・」 EPISODE 8 優しかった頃の × なのはさんはもう・・・ 心の鬼を解き放て・・・ その13 「今から模擬戦ね、なのは」 「フェイトちゃん・・・お願いがあるの」 「何?」 「救急車呼んどいて・・・」 「救急車・・・?」 「なのはさんお願いしまーす!」 「頼んだの、フェイトちゃん」 「ちょ、ちょっと!なのはー!?」 EPISODE 9 悪魔 × 降臨 本性を解き放てっ(エコー)・・・ その14 「無事だったか!キャロ!」 「早速ですがヴィータさん・・・貴方に預かってもらいたい物があるの」 「な、何だ?」 「希望です・・・」 「希望・・・?」 「敵襲です!白い魔王が襲って来ました!」 「頼みましたよ、ヴィータさん」 「ま、待てよ!おい!キャロ、ユーノ!」 EPISODE 9 絶望 × 破壊 心の杖を解き放てっ(エコー)・・・ その15 「神隠し事件だって?」 「早速だがわがストライカーズで調査を開始することにした」 「そんなことよりフェイト、私、貴方の事好きなの!」 「・・・いつでも真剣になれるのがなのはの良いところね」 「私、本気なの!」 「きゃあ!なのはさんが!!」 「・・・どいつもこいつもありえねーことばっか!!」 EPISODE 1 現代 × 異世界 心の杖を解き放て・・・ その16 「お、お疲れ様です、なのはさん・・・」 「スバル・・・」 「勝手な行動とって、怒ってませんか?」 「怒ってないよ、それよりあなたに話しておきなきゃならない事があるの」 「え?それってもしかして・・・」 「そう、ティアナの事。・・・実は」 EPISODE 10 事故 × 殉職 白い悪魔を解き放てっ(エコー)・・ その17 「ティアナ!助けに来たぞ!」 「ありがとう、ございます・・・スバル・・・」 「ちょっと、ちょっと君は大人しくつかまってようか、今は私の講習中なんだからっ・・・」 「闇のなのはに支配されているわ・・・」 「どうしよう・・・ヴィータ?」 「悪魔め・・・!!」 「少し・・・頭冷やそうか」 「うわあああああああ」 EPISODE 11 何度でも × 魔王 エロオの剣を解き放てっ(性的な意味で)・・・ その18 「はやてちゃん!助けに来たよ!」 「ありがとう、・・・なのはちゃん・・・」 「主はやては大人しく眠っていて下さい、今は私ですから・・・」 「闇の書の意思に支配されているわ・・・」 「どうしよう・・・なのは?」 「私に良い考えがあるの!!」 「なのは!まさか!?」 「全力全開でぶっとばすの!」 EPISODE 11 悪魔 × 悪魔 エクセリオンモードを解き放てっ(エコー)・・・ その19 「ひ、久しぶりね、なのは・・・」 「ユーノ君・・・!」 「小さい頃に淫獣し放題して、怒ってない?」 「怒ってねーよ、それよりお前に話しとかなきゃらない事がある」 「え?それってもしかして・・・」 「そうだ、StrikerSの事だ。・・・実は」 EPISODE 10 出番 × なし 心の左遷を解き放てっ(エコー)・・・ その20 「これは・・・!」 「魔法少女リリカルなのはStrikerS!」 「無印とA sの人気を利用して信者から搾取しようっていうんだな!止めなきゃ!だが、どうやれば!」 「斬れ」 「でも、お前は・・・!?」 「構わん、斬れ!」 「大変!白い悪魔が復活しちゃう・・・!」 「どうすりゃいいんだ!」 「・・・斬れ、それしか方法は無い!」 EPISODE 12 説明 × 訓練 進まない展開を解き放てっ(エコー)・・・ その21 「まさかなのはさんが私の教官だったとはなぁ」 「私だって驚いたよ!」 「とにかく!これで3人のS級以上が揃ったわけだ」 「糞提督レジアス・ゲイズ・・・!こいつを倒せば!」 「長かった私達の戦いに終止符が打たれる!」 「あとはハーレムやな!!」 「ああ!」 「いくぜえええええぇぇぇぇっぇ!」 EPISODE 13(終) 死者 × 書 心の剣を解き放てっ(限定解除)・・・ その22 「まさかはやてちゃんも魔法少女だったなんて」 「うちかて驚いたわ!」 「とにかく!これで3人の魔法少女が揃ったわけだ」 「闇の書の防御プログラム・・・!こいつを倒せば!」 「長かった私達の戦いに終止符が打たれる!」 「やるしかあらへんな!!」 「うん!」 「みんなでフルボッコなの!」 EPISODE 13(終) ラスボス × タコ殴り トリプルブレイカーを解き放てっ(エコー)・・・ その23 フェイト「まさかキャロが俺の聖杯だったとはね」 キャロ「私だって驚きましたよ!」 ヴィータ「とにかく!これで3つの究極心剣が揃ったわけだ」 フェイト「白魔王なのは・・・!あいつを倒せば!」 はやて「長かった私達の戦いに終止符が打たれる!」 キャロ「やるしかないですね!!」 フェイト「ええ!」 ヴィータ「いくぜえええええぇぇぇぇっぇ!」 EPISODE 13(終) 世界 × 心 心の杖を解き放てっ(エコー)・・・ その24 「ひ、久しぶりね、ヴィヴィオ・・・」 「ママ・・・!」 「こっちの世界に連れて来て、怒ってない?」 「怒ってねーよ、それよりママに話してとかなきゃらない事がある」 「え?それってもしかして・・・」 「そうだ、本当のママの事だ。・・・実は」 EPISODE 15 Sisters × Daughter 心の剣を解き放てっ(エコー)・・ その25 「これは・・・!」 「なのはさんの最強技!」 「味方の損害も考えず一気に敵を叩こうっていうんだな!止めなきゃ!だが、どうやれば!」 「撃つ」 「しかし!斜線上に友軍艦が・・・!?」 「構わん、撃つ!」 「大変!最強技が復活しちゃう・・・!」 「どうすりゃいいんだ!」 「・・・撃つ、多少の犠牲はつき物」 EPISODE 12 光 × 闇 なのはの力を解き放てっ(エコー)・・・
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あの頃のあたしは弱くって、ただ、泣くことしか知らなかった。 新暦0071年のミッドチルダ空港火災。 逃げ遅れて、火にまかれて…私はただ、悲鳴を上げた。 お父さん、お姉ちゃん…おかあ、さぁん。 助けてほしくて、やけつきそうな喉で叫んで、でも、誰もいないのがわかってて。 やっぱり、あたしは泣くだけだった。 そのときだったんだ、初めて見たのは。 あの人の背中と、拳を。 魔法少女リリカルなのはStrikerS 因果 雪に埋もれたはずだった。 鬼へと堕ちた父殺しの兄、散(はらら)が滅技、螺旋(らせん)を前に、 因果(いんが)を極めることあたわず破れたわが身は谷底に埋葬を完了されたはずであった。 では、ここは地獄であろうか? 八大地獄が一、焦熱地獄なれば燃え盛る炎にもうなずけようが、否である。 「…声」 天魔外道の行き着く果てたる釜の中、無垢なる叫びが聞こえる道理があろうか? 助けを求めている。 父を、母を、家族を求めて泣いている! 葉隠覚悟(はがくれ かくご)は立ち上がった。 目、鼻、耳より体液噴出! その躯もはや痛みさえ訴えず。 (わが体内、完膚無きまでに螺旋到達せり 臓器破損! 毛細血管に至るまで断裂! 以上より算出せるわが余命…) 三 十 分 也(なり) 委 細 承 知 覚 悟 完 了 鍛えしわが身のことごとく、これ牙なき人の剣なり。 力無くして泣く人の、祈りの声があらばこそ! 少女の悲鳴、聞こえたる位置は、あちら。 壁を抜き進むべくして固めた拳より冷静を回復。 (当施設は炎上中! 無軌道な破壊は全体の倒壊に直結 さすれば助かるものも助からぬ!) 「爆芯靴!!」 噴進装置、戦略兵器が機動の要。 轟音発し、焔(ほむら)を裂いて進むなり。 背部、脚部ともに加速良好! 我が身を鎧う零(ぜろ)へ、心中にて敬礼。 おまえのおかげで生あるうちに少女を救出できよう! 侵略戦争の鬼畜が証明にして、三千の英霊の血涙やどる、魂の結実…強化外骨格、零(ぜろ)。 おれはおまえと同じ涙を流すときめたのだ! そして理不尽に侵される生命など、あってはならぬ。 ならば立ち向かおう。 なんだか知らぬが、この火事という理不尽! 無力な少女が猛火の中とり残されて泣き叫ぶ大理不尽! 「当方に救出すべき未来あり!」 零(ぜろ)の頭はどこに行ったのか。 兄との最後の一撃を前に取り外してはいたが、それからどこへ行ったのか… 少し心配にはなるも、気を回す余裕、今はなし。 少女の姿、眼前にとらえたり。 その頭上に倒れ来る石像、理不尽の大権化なり! 今こそ示すべし。 踏み込み、そして跳び――撃つ!! 「 因 果 !!」 石像、爆散す この少女に 死なねばならぬ理由 なし その…わたしも、なんて言ったらいいのか。 あれ自体には、あまり驚かなかったんだ。 わたしと同じで、陸士の人が偶然居合わせてくれたんだなって。 すごく仰々しいバリアジャケットだな、とも思ったけれど、 そんなことより、あの子が助かった方が、ずっと「よかった」って気持ちだったから。 でも、近づいてみてからはびっくりした。 だって、鼻とか耳だけじゃなくて、目からまで血が流れていたから。 もう、ほとんど死にかけだって、近づかなきゃわからなかったんだよ? そのくらい毅然としてて、痛みも辛さも全然顔に出さなくて。 「この娘を頼む」 なんて言って、また火事の中に走っていこうとしたものだから、 わたし、後ろからバインドしちゃったんだ。 それしかなかったんだもの。 それでやっとお話を聞いてくれたときは安心したなあ。 「死にかけのあなたより、わたしの方がずっとみんなを探せるよ。 それだったら、あなたがこの子を連れて行った方が、あなた自身も助かっていいと思うんだけどなあ」 「…了解した。 ついてはこの捕縛の撤去を望む」 「うん、がんばってね。 死んだらやだよ」 あとは知っての通りね。 わたしのディバイン・バスターで道を作ってあげたから。 神 聖 巨 砲 ディバイン・バスター 敵の正体わからざればその矛先、大砲の砲門と思うべし。 幾度となく父、朧(おぼろ)に聞かされた言葉であった。 それをもってしてもこの威力… 杖より放たれた光条一閃にして天に穴穿つ大破壊! 葉隠覚悟は瞠目せざるを得なかった! まさしく戦略級! 大日本帝国最後の超々弩級戦艦大和の46サンチ砲でさえ、ここまでの真似をなしえるだろうか? が、問題ない。 力におぼれた者の傲(おご)り、この女性には見えず。 正義に威力は関係なし! それよりは託された信頼に応えるべし。 「感謝する」 「わたし、高町なのは、あなたは」 「葉隠覚悟、そして、強化外骨格、零(ぜろ)」 「…インテリジェント・デバイス、レイジングハート」 「Nice to meet you. Good luck」 名乗りと同時に各々の方角へ離脱。 斜め上へ穿たれた穴、三角跳びにて攻略せん。 その前に、腕の中の少女に伝えておかねばならぬ。 「きみの名は何という?」 「あぅ…う…」 「これより脱出する。 舌を噛まぬよう顎を引いていなさい」 「ま、待って…おねえちゃんは? お姉ちゃん、まだ中にいるの?」 脈打つ心臓に冷水きざす。 少女の家族、ともに取り残されている可能性、大。 「すまない、私にはわからぬ」 「お願い、お姉ちゃんを助けて、助けて」 「了解した。 だが、きみを安全な場所に送り届けてからだ」 「お姉ちゃんが死んじゃう!!」 少女の涙が零(ぜろ)の胸を打つ。 ――この少女に味わわせてはならぬ! かけがえなき人を失う痛み、身をもって知ったばかりであろう! 「一分以内にきみの安全を確保しよう。 その後、きみの姉上を間違いなく救出する!!」 爆芯靴、最大出力! 飛び上がり、壁を蹴る衝撃はすべて我が身へ。 父上、感謝いたします。 あなたより伝授された零式防衛術が、一人の少女を救い、 今一度内部へ突入する時間を啓(ひら)こうとしています… あのとき、わたしは直感的に思ったんだ… 「今日見たこの空を、絶対に忘れることはないだろう」って。 血だらけで、ごつごつで、ひやひや冷たかったけど、 それでも、どうしようもなく暖かかったあの手に抱かれて飛んだ空は… そして、見上げたるは見知らぬ天。 地平線の彼方まで続く高層建築群は、覚悟にとっては見慣れぬ光。 それは、人の営みの色。 見渡す限り、延々と拡がる… 21世紀初めの大破壊はどうした? ここまで復興した楽園など、聞いたこともない。 だが、それよりも今は。 「前方に装甲車発見、指揮車と思われる」 腕に抱いた少女に負担のかからぬ最大速度で目前に到達。 直後、傍らより飛び出してくる男あり。 「スバル、スバルじゃねえか」 「スバルとは、この少女の名か」 「おれの娘だ…」 ひったくられた。 間違いなく父であろう。 同時に、明るいところまで来て気づく。 「スバルさん」 「…う、うん」 「ご家族に買ってもらった大事な服を私の血で汚してしまったこと、申し訳ない」 頭を下げる。 弁償など今の自分にはできぬから、これがせいぜいなのが情けない。 「…な、なぁに言ってやがんだ、おまえは」 彼女の父から上がった声は、呆れそのものであった。 「ンな死にそうなザマでカッコつけてる場合かよ! おまえどこの所属だ? 誰かー、衛生班呼んでこーい」 「お気持ちだけ、ありがたく頂戴いたします」 固辞せねばならぬ。 治療など、している時間なし。 スバルの言う通り、今この間にも彼女の姉が危険! 「おまえはバカか! 死ぬぞ」 「スバルさんと約束しましたゆえ… お姉さんの救出に向かわねばなりません」 「お姉…ギンガか、ギンガのことか?」 「ギンガさんというのですか、お姉さんは」 「確かにまだ中に取り残されているらしい…おれとしても心配でならん。 だがな、だからといって半死人を手伝いに駆り出すようなゲスな父親にはなりたかねえよ。 だからな…行くな、おまえ!!」 (…父親だ) 男の態度は覚悟を打った。 どうりで真っ直ぐな子が育つわけだ。 一人では泣き叫びながら、伸ばされた助けの手に「姉を助けてくれ」と叫ぶ少女が! なんということだ。 なおさら征きたくなった! 征かねばならぬ! 「では私はここから逃げ出します。 そして、勝手に征く!」 「は、はぁ?」 「御免!!」 たとえ、あの高町なのはが探していようと、 間に合わぬものの現れる可能性ある限り、死力尽くして屋内探索せん!! だが跳躍の間際、わがマフラーの端をにぎりしめるものあり。 「…スバルさん、危険だ。 放してほしい」 「もういいよ」 「もういい、とは?」 「お兄さん死んじゃう。 無理したら死んじゃうよ。 お姉ちゃんは…お姉ちゃんは、あたしが助けに行くから! だからお兄さんここにいて!」 覚悟の胸中、さらなる熱いものが通り抜けた。 …この子は、私のために涙を流してくれている。 そして、勇気を振り絞って、自らあの地獄に戻ると! 決意千倍、わが身すでに必勝。 父の言葉、今、真に理解せり。 無垢なる人の思いと言葉が、この身にありえぬ力をくれる!! しゃがみ、スバルに視線を合わせ、その頭をやさしく撫でた。 「心配せずに、待っていなさい。 私も、きみの姉上も、無事にここに戻る」 「絶対だよ、ウソはイヤだよ…」 「男に二言はない!」 嘘をつく私は地獄行きだ。 だが彼女の姉はそうはいかん! 今度こそ征く。 わが余命、残り十五分なり。 この父と娘がくれた力を勘案すれば、二十分なり! 「ちょっと待つですーっ」 「む…?」 面妖! またも振り向かされた先にいたのは…小人! 空を飛ぶ女性に先ほど出会ったばかりであるからさほど驚かぬが。 「あ、今、ちっちゃいって思ったですねー?」 「申し訳ない」 「いいです、ホントのことですから。 それよりギンガさん、見つかったですよ。 たった今」 「本当か!」 「本当です。 だから行かなくていいですよ。 おとなしくここで治療を受けるです」 「…だとよ。 さっさと医者にかかんな。 落ち着いて礼も言えねえじゃねえか」 小人の少女に相槌を打つのはスバルの父。 それだけ聞ければ安心というもの。 救出したのはきっと先に出会った、白を纏う女性…高町なのはであろう。 彼女は彼女の役目を果たしたのだ! 「…スバルさん」 「え…あ、はい」 「よかったな、姉上は無事だ」 安心した途端、意識が手から放れていった。 大理不尽、撃退せりといえども、まだ火事は終わらず。 戦わねばならぬと身を奮い起こすが、亡者に足を引き込まれるようにして堕ちてゆく―― 螺旋(らせん)、ついに極まれり。 見事だ、兄上… 「あっ、コラッ、倒れんじゃねえ! おーい担架っ つか…ぐおおおっ重てえっ なんだこのバリアジャケット! 気絶してるんならほどけろよな! …いや、デバイスか? こいつは…」 そこで、やっとあたしは気がついたんだ。 この人は、とっくの昔に限界を超えていたんだな、って。 それなのにこの人は、痛さも辛さも全然顔に出さないで… あたしにやさしく、ほほえみかけてくれたんだ。 弱いのをやめようと思ったのは、このときだった。 倒れたそばで泣きながら、ひたすらに願った。 このひとみたいに、強くなりたい。 そしてあたしは、あの人の拳を追い始めた。 心の奥にやきついた、くじけない拳を。 目次へ 次へ
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彼女の不運 月村すずか。彼女はただ単に運動神経がいいだけの、普通の女だった。 唯一変わっている点といえば、その人脈のみ。魔法使いや仮面ライダー、果ては異世界人までもが彼女とは顔見知りである。 だが、それ以外は何も変わらない、前述の通りの普通の女だった。だから、こんな殺し合いには呼ばれるいわれは無いはずである。 それなのに…… 「殺し合いだなんて……どうして、こんな事に……!」 彼女は今、会場南東部の森の中にいた。 なのは達から次元世界の事や次元犯罪者については聞いていたから、こんな風にいろいろな世界から人をさらうなんて芸当をやる人物も出るだろうとも予想は可能。 ただ、彼女は自分がそれに巻き込まれるとは思っていなかったらしい。狼狽が見て取れる。 おまけに、最初に見せられたスプラッタショーもその狼狽を強める一因になっていた。 辺りにはビュンビュンと音を立てて、強風が吹き荒れる。今なら周りに誰がいても気付かないだろう。 ……と、その状態からある事を思い出した。最初に十代が言っていた言葉である。 『お前たちを会場へと飛ばす、こちらで用意した支給品と一緒にな』 「そ、そうだ、支給品……」 思い切り混乱しながらも、それだけ思い出したすずかはすぐに周りを見る。 そして、見つけた。自分の分とおぼしきデイバッグを。さっそく開き、中身を確認。 まず初めに出てきたのは、折りたたまれた一枚の紙。開いてみると、大量の名前が記されていた。 これだけ多くの名が書かれているという事は、これは参加者名簿なのだろう。 出来れば自分の他に誰も来てないでほしいと願いつつ、すぐに目を通す。そして、見つけた。 「嘘……なのはちゃん、フェイトちゃん、はやてちゃん……!」 よりにもよって彼女の親友が三人も呼ばれていた。最後の一人であるアリサが呼ばれていないだけまだマシなのだろうが。 そして、もうしばらく読み進めると……彼女にとって、最も呼ばれていてほしくない人物の名があった。 「え……!!??」 もはや驚愕と混乱で、言葉も出ないらしい。 先程見つけた親友の名。それだけでもショックは大きい。そしてその上に、彼女の恋人……キョウキの名が記されていたのだ。無理も無いだろう。 現在の彼女の状態は、仰天を通り越して石化といっても過言ではない程度に固まっていた。 数分後、ようやく正気に戻ったのか、再び行動が開始された。 この近くに殺し合いに乗った人物がいれば確実に死んでいたが、運良く乗った者は誰もいなかったらしい。彼女が生きているのがその証明だ。 そして、名簿を見た彼女が最初に行ったのは、その行動方針の確定。 「殺される前に、ここから逃げなきゃ……なのはちゃん達と、センパイと一緒に!」 その名簿に記された名。その主とともにこの会場から逃げるという行動方針を。 ならば、当面の目標はそのメンバーの捜索、そして自身の生存である。死んでしまっては探せるものも探せない。 ふと、自分で言った「殺される前に」という言葉を頭の中で反芻し、そして身震いする。 こんな物に自分の仲間は決して乗りはしないと信じてはいるが、何しろここには70もの参加者がいるのだ。その中の誰が乗っているとも限らないのである。 そして、その乗っている相手に見つかれば、非力な自分などすぐに殺されてしまうだろう。 そうならないためにも、自衛の必要がある。幸い手元には支給品がある。最低限の自衛に使えそうなものくらいは入っているだろう。 そう思って支給品を調べ……取り出したのは一枚の封筒。開いて中身を取り出す。 その中身である紙には、「ハズレ 残念でした」としか書かれていなかった。 「え、嘘、まさか!?」 まさかこんなものしか入っていないのか。そう思ってデイバッグの中身を穿り返す。 そしてその結果、出てきたのは地図や食料などの基本的な支給品だけであった。 実を言うと封筒にはサバイブ『烈火』と呼ばれるカードも入っているのだが、すずかはそれに気付かない。 まるで主催者が言外に「さっさと死ね」とでも言っているかのようなセレクト。それは死を確信させるには十分だった。 最初に立てた目標が真っ先に一つ否定され、それはすずかを絶望に叩き落とす。 そして自身の生存を絶望視し、泣いた。 さて、すずかにとっての不運は、実はもう一つだけあった。 それは、彼女が探そうとしていた人物の一人、八神はやてが近くにいた事である。 探したい人物が近くにいるというのは、普通なら喜ぶべきことだろう。だが、この場合は違う。 辺りには前述の通り強風が吹き荒れているので、風の音のせいで互いの存在に気付かないのだ。 そしてすずかが絶望している間に、はやてはさっさと移動を始めてしまった。それも今すずかがいる方向とは真逆の方へと。 ……つまり、近くにいた探し人とは完全にニアミスしてしまったという事である。もはや不運を通り越して神に嫌われているとしか思えない。 これが永遠の別れとなるのか、それともどこかで会えるのか……それはたった今「すずかを嫌っているのではないか」と評した神ですら分からないだろう…… 【一日目 AM1 22】 【現在地 I-9 森の中】 【月村すずか@リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー】 [参戦時期]第二部平成ライダーサイド三話、キャンプ中 [状態]健康・生還を絶望視 [装備]なし [道具]支給品一式・封筒(中に「ハズレ 残念でした」と書かれた紙と、サバイブ『烈火』@リリカルなのはStrikerS+仮面ライダーが入っている) [思考・状況] 基本.キョウキや仲間と合流し、この会場から逃げる 1.絶望した! あまりのハズレ支給品に絶望した! 2.なのは達やキョウキを探す [備考] ※近くにいたはやてに気付きませんでした ※狼狽しまくっていたため、なのはとフェイトの名が二つある事に気付いていません ※サバイブ『烈火』に気付いていません さて、今度はその今しがたニアミスした八神はやてへと目を向けてみよう。 彼女がここを立ち去るよりもほんの少し前、はやてもまた、支給品を確認していた。 最初に出てきた氷の剣アイスソード、これはまだいい。重量はあるが、両手持ちなら使えなくは無いだろう。 問題は、次に出てきた支給品である。 「な、何やこれ? 重……」 やたら重く、白い箱のようなもの。それがはやてに支給されたものである。 あまりの重さに四苦八苦しながらも何とか取り出し、そしてその正体を理解した。 「……何で冷蔵庫なんか支給されてるんやろ?」 支給された白い箱、その正体は冷蔵庫だった。なるほど、これならば重いのも納得がいく。 しかもミッドチルダに引っ越すまでの間、八神家で使っていたものと同型のもの。どこで手に入れたのだろう? 開けてみると、ちゃんと冷蔵庫としての機能も動いており、さらに色々食材も入っている。 ちなみにコンセントはささっていない。どうやったのかは知らないが、バッテリー式にでも改造したのだろう。 上段の冷凍庫にも、ちゃんと中身は入っている。何故かイチゴのカップアイスが10個も。木のヘラもセットで。 ちょうど小腹が空いていたのだろうか、アイスとヘラを一つずつ取り出し、それを口に運んだ。 「そう言えば、ヴィータはイチゴのアイス好きやったな」 アイスを食べながら、頭に思い浮かぶのは今はいない家族の顔。家族の好物を食べている事が、それを思い起こさせているのだろう。 「……あれ? 変やな、このアイス、しょっぱいわ……」 はやてはそう言いながら、アイスを食べ進める。自身の涙のかかったアイスを。 そしてアイスを食べ終わる頃、視界にとある四文字のカタカナが入る。 名簿に書かれた『ヴィータ』の四文字が。 すぐにアイスのカップを放り出し、名簿を取り出して読み進める。そしてそれが見間違いではないという事がはっきりした。 それだけではない。他にもシグナム、シャマル、ザフィーラ、そして……十年前に消えたはずの、リインフォースの名が書かれている。 他にも六課の仲間や親友の名が書かれていたが、そんなものはもはや目に入らない。 ただ、いなくなった家族がこの会場にいる。彼女にはその事実だけで十分だ。 ただ、今の彼女には多少疑わしく思っていることがある。それは―――― 「リインフォース、やて……?」 ――――リインフォースの存在である。 彼女は十年前に消えた、言わば今は存在しないはずの人物である。 後に同名のデバイスを作り上げたが、それはリインフォース『Ⅱ(ツヴァイ)』。もしもそちらのリインなら、Ⅱの表記があるだろう。 ところが、この名簿にはその表記が無い。となれば……十年前に消えたリインフォース本人か、同名の別人だ。 ちなみにいつもの彼女なら、リインフォースが本物かどうかもう少し考えただろうが……アイスソードの副作用「持ち主の知力を下げる」により、判断が単純化。本人だと疑っていない。 いずれにせよ、彼女の方針は決まった。冷蔵庫と名簿をデイバッグに収納し、アイスソードを手に駆ける。 (急がなあかんな……みんなが、殺される前に!) 八神はやては会場を疾駆する。全ては家族に会うために。 ちなみに他の事は……親友の事すら頭に無い。これもまた、すずかにとっての不運と言えるだろう。 【一日目 AM1 22】 【現在地 I-9 森の中】 【八神はやて@魔法少女リリカルなのはFINAL WARS】 [参戦時期]ミッドチルダ1終了後 [状態]健康 [装備]アイスソード@リリカルなのはMS [道具]支給品一式・冷蔵庫(中身はイチゴ味のカップアイス9個+食材) [思考・状況] 基本.家族に会いたい 1.シグナム・ヴィータ・シャマル・ザフィーラ・リインを探す 2.それ以外は今の所度外視 [備考] ※近くにいたすずかに気付きませんでした ※アイスソードの副作用により、多少頭が悪くなっています ここで天気予報です。 現在J-9地点を中心とした気圧性の強風が吹き荒れています。 低気圧は半径2エリアほどの小規模なものですが、風以外の音を消すには十分な強風です。 現在はまっすぐ北西に向かっており、このままのペースならば二日目の昼にはA-0地点を通過するでしょう。 夜の闇と風の音に紛れて迫るマーダーに殺られぬよう、軌道上の参加者の皆様は、十分にご注意ください―――― [備考] ※J-9地点に移動性の低気圧(半径2エリア)による強風が吹いています。 低気圧はゆっくり北西に向かっており、おそらく二日目の昼にはA-0地点を通過します。 また、強風の音でよほどの大きな音以外はかき消されるようです。 046 本編投下順 048
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Uを目指して/世界が終わる前に ◆gFOqjEuBs6 カブトの破壊剣と、クワガタの双剣が激突した。 お互いの腕と、踏ん張る脚に振動が響き渡って、溜まらず数歩後退。 突き刺す様な視線を交差させて、黄金の仮面の下でキングが嘯いた。 「ねえギラファ、もう止めようよ。僕達が戦う事に何の意味があるのさ」 何を抜け抜けと、と金居は思う。 自分達はアンデッドだ。戦わないアンデッドに存在意義などない。 最後の勝者になって初めて、アンデッドとしての存在意義を証明出来るのだ。 にも関わらず、このスペードのキングには戦う意思がないと言う。 金居にはそれが理解出来なかったし、理解するつもりも無かった。 故に、無言のうちに双剣を振りかざし、再びキングに肉薄する。 「シェアッ!」 だが、コーカサスは微動だにしない。 ギラファが振り下ろしたヘルターは、コーカサスに触れる前に盾に阻まれた。 ならばとばかりに、矢継ぎ早にスケルターを振り上げるが、それも通りはしない。 繰り出した攻撃は尽くコーカサスの盾に阻まれ、無駄に火花を散らすだけだった。 「はぁ……僕達に戦う意味がないって言ったのは、ギラファじゃないか」 「ああそうだ……確かにあの時点では俺たちに戦う意味など無かった……!」 「今だって無いよ。だって、そもそも僕に君と戦う意思がないんだもん」 ギラファの剣を盾で弾き返して、コーカサスが告げた。 「戦う気が無いならそれまでだ。この場で俺が封印してやる」 そう、あの時は確かに自分に他のアンデッドを封印する術は無かった。 故にライダーシステムに頼るしか無かったし、アンデッド同士は結託するのが得策かと思えた。 だけど、今は違う。今は、この会場の中に居る限り、この男を封印する術が、自分にはある。 この場で力でねじ伏せれば、それだけでキングを封印する事が出来るのだ。 だからこそ、金居はこの場で何としてもキングを封印する。 その為に剣を振り続けるのだが―― 「別にいいよ。ギラファが僕を封印したいなら」 「何……?」 予想外の言葉に、振り下ろす双剣が止まる。 封印された時点で、アンデッドとしては死んだも同然。 確かに封印された後も何らかの形で現実世界に干渉する事は可能だ。 だが、それでも封印前と比べれば殆どの行動が制限されるし、封印されるメリットなど無い。 故にキングの言葉を戯れ言と切り捨てようとした、その瞬間だった。 おもむろにデイバッグに手を突っ込んで―― 「ほら、これあげるよ」 「これは――!!」 三枚のカードを、ギラファに向かって乱暴に投げつけた。 それらは全てギラファの黄金の胸板に当たって、はらはらと舞い落ちる。 落ちたカードを手にとり、その絵柄を確認した所で、ギラファは驚愕した。 それはギラファも良く知る、自分達を封印する為のラウズカード。 鎖だけが描かれた、何も封印されていない状態のそれの名は。 「これは……プロパーブランクのカード……! 何故貴様がこれを!?」 「ボーナス支給品って奴だろうね。別にいらないから、ギラファにあげるよ」 仮面ライダー達はこのカードを使い、アンデッドを封印し続けて来た。 それが何を意味するのか――つまりは、このカードさえ持って居れば、金居もライダーと同じ様に戦えるという事。 といっても、今手元にあるプロパーブランクに対応しているのは、三体のアンデッドだけのみ。 それぞれのカードに記された記号は、スペードのK、ダイアのK、コモンブランクで計三枚。 そう、この会場で殺し合いに参加させられていた三体のアンデッドに対応しているのだ。 故に、この瞬間から金居は、元の世界に戻ってからでも、キングを封印出来るのだ。 「これで俺はいつでもお前を封印出来る。お前は何が望みなんだ?」 「別に何も。僕は楽しければそれでいいからさ」 嘲笑う様に告げて、キングの装甲が音を立てて消失した。 そこに居るのは、最強のアンデッドなどでは無く、只の一人の少年。 煩わしそうに黒の仮面とマントをその場に脱ぎ捨てて、髪の毛をかき上げる。 微かに日が昇り始めた雑木林の中で、風に靡く赤いジャケットは酷く浮いて見えた。 ともあれ、変身制限が掛けられたこの会場で、自ら変身を解除するのは、自殺行為。 この場でキングを殺せば、ブランクを持った金居に敗北はあり得ない。 「僕はバトルファイトなんてどうだっていい。だから別に封印されたって構わない」 「解せないな。なら、お前は何のために今まで戦い続けて来た」 「だ、か、ら、言っただろ? 楽しければそれでいいってさ」 呆れた様に笑いながら、キングがのたまった。 プロパーブランクのカードを矯めつ眇めつして、考える。 こいつは本気で自分と戦う気など皆無なのではないか、と。 もっと別な何かを考えて、その上で金居に協力を持ちかけているのではないか。 少しでも情報を得たい現状、キングを信じて、話を聞くくらいはしてやってもいいのではないか。 「いいだろう。お前の考えを聞いてやる」 そこまで考えて、ギラファアンデッドは黄金の装甲を解除した。 それから一時間足らず。 二人は現状の情報交換を行った。 といっても、この会場で起こった出来事にそれ程興味は無い。 二人が今何よりも優先して行わなければならない情報は、主催についてだった。 金居がこれまで主催側とコンタクトを取っていたという事実を知って、キングは神妙に頷いた。 「なるほどね。実は僕もプレシアから情報を与えられてたんだ」 「情報、だと……?」 「ま、簡単に言うと参加者全員の詳細情報って所かな」 だから金居がワームのボスの時間停止に負けた事も知っている、と続けた。 それを知っているという事は、キングの時間停止を利用しようとしていた事も知られているのだろう。 となれば、キングに対してこの会場に来る前の出来事を隠し通す事はほぼ不可能と考えていいだろう。 だが、何故カテゴリーキングの二人にだけ主催側とのパイプが用意されていたのか。 今度はそんな疑問が残る。 「もしかしたら、プレシアは僕達をジョーカーとして利用しようとしてたのかも知れないね」 「やめてくれないか。仮にそうだとしても他の言葉を使って貰いたいな」 「あっはっは、そっか! ギラファはジョーカーと因縁があるんだっけ!」 キングの言うジョーカーとは、奴――相川始――の事では無い。 そうと分かってはいるのに、金居の中で言い様の無い嫌悪感が湧き起こる。 全ての生命を滅ぼす奴を、自分達の存在意義を無にする奴を、金居は認めたくはなかった。 冗談であったとしても、全ての生命の宿敵と同じ名前として利用されるなど考えたくもない。 「とにかく、そこまで殺し合いを促進させておいて、この終盤でこうも簡単に首輪を解除させるのが解せない」 「それなんだけどさ、多分プレシア死んじゃったんじゃないかなって僕は思うんだけど」 「お前もそう思うか」 それに関しては、どうやらキングも同じ見解らしかった。 プレシア死亡に至るまでの考察は、今まで何度も考えた通りだ。 定時放送が不自然に10分送れた事。首輪が突然解除された事。 それらから考えるに、少なくともプレシアの身に何も起こっていないとは考え難い。 「プレシア自身も、多分48時間くらいがタイムリミットだと思ってたんじゃないかな。 でもそのタイムリミットが来る前に、この殺し合いは誰かに乗っ取られちゃった。 なら、この殺し合いはどうなるのかな? 次の放送はあるのか、それとも……」 「下手をすれば俺達はこのまま、この世界ごと捨てられる可能性もある」 「ははっ、相変わらず察しがいいね、ギラファ」 首輪が無い意味、もう何を話そうが盗聴される恐れは無い。 二人は堂々と各々の見解を語り合い、一つの答えへと結び付けて行く。 カテゴリーキングの二人の考察はだいたい同じで、自分達が危機的状況にある事に繋がってゆく。 「だとすれば……拙いな。この世界と心中だけは避けたいが……」 「ギラファ、一つ聞かせて欲しいんだけど、君はこの戦いで何を求めていたのさ? まさか何も考えずに殺し合いに乗ったら元の世界に帰れるなんて馬鹿な事考えてた訳でもないだろ?」 当然だ。 ギラファの目的は、二度とこんな殺し合いに巻き込まれない様にする事。 その為に主催であるプレシアに従ったフリをしながら、最終的にはプレシアを殺す。 主催側を完全に叩き潰して、完全にこんな殺し合いからはおさらばする。 それが目的だったのに、当面の敵が見えなくなってしまった。 それを告げると、キングは愉快そうに笑って、嘯いた。 「やっぱり僕の思った通りだ! ギラファならそういう事考えてると思ってたよ!」 「だが、今となってはもう、それを考えた所でどうしようもない」 「どうかな? まだ出来る事はあるかも知れないよ」 「何……?」 不敵に笑うキング。 それからキングの主導で、もう一度二人の行動を洗い直した。 二人の行動に共通していたのは、この会場の中央部へ赴いた事。 場所は違えども、二人は共通した魔法陣を目撃し、それで移動を行った。 キングが知っている魔法陣は、確かに地上本部の頂上にあった筈だ。 なのに、地上本部倒壊後には地下へと転移していた。 「プレシア達は、どうしても魔法陣が必要だったのかな?」 「そうだとして、それが何になる? この世界が放棄されれば魔法陣など関係ないだろう」 「うーん、それはそうなんだけど、どうしても気になるんだよね」 わざとらしく顎に手を添えて、考える素振りを見せるキング。 魔法陣がどうなろうと、今更そんな事は大した問題では無い。 今はどうやってここから脱出するか、が重要なのだ。 「もしかしたらさ、その魔法陣、逆転の切り札になるかも知れないよ」 「何……どれはどういう事だ?」 「だって、どうしてもその魔法陣が必要だったとするなら、何の為に必要だったと思う?」 「知るか。この殺し合いの裏方の都合など……」 「なら、なんで必要な魔法陣を作りなおした直後に、あそこを禁止エリアになんてしたんだと思う?」 金居の中で、確かな疑問が芽吹いてゆく。 キングの言う通りだ。どうしても必要で魔法陣を作ったのだとしたら、そこを禁止エリアにする理由は何だ? どうせ禁止エリアにするつもりなのなら、魔法陣など作らずともそのまま捨て置けばいいのではないか? ならば、何故だ。何故奴らはもう一度魔法陣を作り直したのだ。 殺し合いを続ける上で、どうしても必要だったから? 「どうせ首輪ももう無いんだ、ここでじっとしてるくらいなら、ちょっと行ってみない? 気になるんだよね、どうしても」 「構わないが……お前はそこへ行ってから、どうするんだ」 それだけが気掛かりだった。 キングは殺し合いには興味がないから、封印されても構わないとのたまう。 だけれど、地上本部に向かった後どうするのか、明確なビジョンは未だ見えない。 だから不安要素を今のうちに消しておくためにも、金居はキングに質問した。 「そうだなぁ……仮に魔法陣が必要だったとして、ギラファは何の為に必要だったと思う?」 「具体的にはわからないが、会場と主催側を繋ぐ何らかのパイプとして必要だった……とか、そんな所じゃないか」 「ま、そうなるだろうね。もしもそれで主催側の本拠地に乗り込めたなら、さ」 口角を吊り上げて、心底楽しそうに続ける。 「僕は、プレシアの力が、欲しい」 「何だと……?」 それは、キングが初めて告げた、「楽しむ」以外の欲望。 否。それも元を辿れば、楽しむ為の過程に過ぎないのかも知れない。 金居の神妙な視線と、キングの愉快気な視線が交差して、キングは語り出した。 「だって凄いじゃないか。プレシアはこんなにも沢山の世界に干渉する力を持ってる 考えてもみなよ。その力と比べれば、僕達の世界のバトルファイトなんて取るに足らない。 無数に存在する世界を全部、自分の自由に出来るとしたら、こんなに素敵な事は無いよ!」 「お前は、バトルファイトで優勝する事よりも、その力を望むのか……?」 「当然さ。だって馬鹿馬鹿しいんだよね。あんなちっぽけな世界で争い続けたって、僕は満足しない。 ワームや人間達に邪魔されながらも頑張って戦い抜いて、世界を作り変えて、自分だけの楽園を創る? ……馬鹿馬鹿しいよ。そんな事をするくらいなら、まだ何が起こるか分からない理想郷に、僕は賭けたいんだ」 それがキングの考えだった。 思えば、この男は初めて出会った時にもそんな事を言って居た気がする。 この男は、際限なく戦い続け、勝者を決めるだけのこの戦いに嫌気が刺していたのだろう。 だから、「楽しむ」為に他者を利用し、全てをブチ壊して、何もかもを破滅させようとしていた。 そんなキングに舞い込んだチャンス。全ての世界を自由に出来るという、途方も無い程の力。 仮にそれが得られなくとも、それに賭けて動いてみるのは、十分楽しいゲームなのだろう。 だからキングは、この新しいゲームを攻略する為に、金居に話を持ちかけた。 そこまで分かって、金居はキングに向き直った。 「いいだろう……確かに、世界が無数にあるなら、どちらかの勝者を決める必要などない」 「そうそう。きっと僕達二人でだって持て余すくらい、世界は沢山あるんだ。 なら元の世界のバトルファイトにこだわる必要なんてない。君があの世界にこだわるなら、君の好きにすればいい。 仮にもしも僕の憶測が外れて、他の世界を手に入れられなかったとしても、それは単に僕がゲームオーバーってだけ。 その時は、君が僕を封印して、元の世界に帰ってくれればいい。君にとって、デメリットはないだろ?」 確かに、キングの言う通りだった。 基本的にキングは、自分の封印に関しては元々こだわっていない様子だった。 となれば、ブランクのカードを持っている今、この男を封印する事はそれ程難しい事では無い。 それよりも寧ろ、キングの話に乗って、何らかの時間停止に対抗する手段を得た方が得策だと思える。 ワームのボスにリベンジを果たした上で、金居は自分のバトルファイトで優勝する。 それさえ出来ればいいのだから、二人の利害は一致している。 「分かった……次の放送まで時間もそれ程残されてはいない。とっとと地上本部跡地へ向かおうか」 「あっ……ちょっと待って」 不意に、キングが神妙な面持ちで金居を遮った。 次の放送があるかどうかも分からない今、ここでじっとしていたくは無い。 少しでも可能性があるなら、一刻も早く行動に出たかったのだが――。 「あれ、見てよ」 キングが指差したのは、彼方の空。 普通の人間よりも圧倒的に強力な視力を持った金居には、それが見えた。 日が昇り始めた空を駆け抜ける、一台の巨大マシンと、一匹の巨大な竜。 それから魔法で空を飛ぶ女が一人と、竜の背には点々と人間の影も見えた。 そして、奴らが向かっている方向は、恐らくは会場の中央方面。 「ほう……どうやら奴らも考える事は同じだったようだな」 「はは、ギラファ、これで尚更行く用事が出来たね」 生き残った参加者達が、こぞって地上本部に向かっている。 このまま先を越されて、奴らだけ脱出などされては、堪ったものではない。 また、一緒に脱出したとしても、元の世界に帰れば、高確率で仮面ライダーは敵になる。 ならばこの会場が朽ち果てる前に、奴らをこの手で倒しておくのも悪くは無い。 「これが、この場での最後の戦いになるか……?」 「さあ、どうだろうね。ここまで来たら流石の僕にもわかんないや」 恐らく、嘘は言って居ないのだろう。 地上本部に何があるのかは分からないが故に、キングにも今後の想像は出来ない。 当然の事だ。だけれど、キングの性格を考えれば、奴らと一緒に脱出など考えている訳も無い。 こいつの事だ。どうせ最後のお楽しみとか何とか言って、あの参加者共で遊ぶつもりなのだろう。 それを止めるつもりも、邪魔するつもりもない。奴らがどうなろうが知った事は無いからだ。 「だが、どうやって向かう? 徒歩じゃ追い付けないぜ」 「大丈夫だよ。移動手段なら、ある」 いいながら、デイバッグを逆さにした。 ぐぐっと、口を前回まで広げて、そこから何かを取り出そうとする。 このデイバッグには、質量などという物は関係ない。何だって収納できる、魔法の鞄だった。 どんな原理か想像も出来ない鞄の中から、金色の何かが音を立てて落下を始める。 「これは……」 それから間も無くして、それは完全に姿を現した。 金色と黒のボディを輝かせて、どすんっ! と音を立てて現れたのは、一台のバイク。 SMART BRAINのロゴを輝かせて、特徴的なフォルムを見せつけるそれは、仮面ライダーの乗り物だ。 金居は見た事がなかったが、左側にサイドカーを装着したそのバイクの名は、サイドバッシャー。 それをどうしてキングが持っているのか。そんな疑問を口にする前に、荷物の整理をしていたキングが口を開いた。 「ボーナス支給品、って奴だろうね。多分クアットロを殺した時の奴。 ずっと気付いてたんだけど、使い道がないからそのままスルーしてたんだよ」 「まさかこんな所で役に立つとは……とんだご都合主義だな」 呆れたように笑って見せるが、これ程の僥倖は無い。 仮面ライダーのマシンを使えば、圧倒的なまでの加速が可能だ。 これを使えば恐らくは、奴らに追い付く事だって可能。 「さあ、準備完了。運転は僕に任せてよ」 邪魔な荷物を全てその場に置き去りにして、キングが運転席に跨る。 ならば自分もとばかりに、自分の持つ余計な荷物を全てその場に捨て置いた。 思えば自分も余計な荷物を持ち過ぎて、やたらとデイバッグの中がごちゃごちゃしていた様に思う。 「俺の方も準備は出来たぜ」 それからややあって、金居もサイドカーに乗り込んだ。 それを確認したキングは、サイドバッシャーにエンジンをかける。 ドルルルル! と轟音を響かせて、サイドバッシャーのライトに眩い明かりが灯った。 ライトの光に照らされた一本の道。それは、これから二人が歩むたった一つの道のりだ。 この先に、果たして何が待って居るのか。 最後の戦いか。はたまたそれ以外の結末か。 全ての世界を手にするか、何も得られずに終わるか。 終わる世界を前に、二人の道化は最後の戦場へと赴く。 まだ見ぬ理想郷を目指して――。 【2日目 早朝】 【現在地 D-9 雑木林】 【キング@魔法少女リリカルなのは マスカレード】 【状態】健康 【装備】サイドバッシャー@魔法少女リリカルなのは マスカレード、キングの携帯電話@魔法少女リリカルなのは マスカレード 【道具】支給品一式、ハンドグレネード×4@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ラウズカード(ハートのA、3~10)、 RPG-7+各種弾頭(照明弾2/スモーク弾2)@ACE COMBAT04 THE OPERATION LYRICAL、爆砕牙@魔法妖怪リリカル殺生丸 【思考】 基本:この戦いを全て無茶苦茶にし、主催を乗っ取る。 1.地上本部へ向かい、魔法陣を調べる。 2.地上本部に集まった参加者達で何か遊んでみる……? 3.楽しむ事が出来たなら、最終的に金居に封印されても構わない。 【備考】 ※キングの携帯電話には『相川始がカリスに変身する瞬間の動画』『八神はやて(StS)がギルモンを刺殺する瞬間の画像』『高町なのはと天道総司の偽装死体の画像』『C.C.とシェルビー・M・ペンウッドが死ぬ瞬間の画像』が記録されています。 ※全参加者の性格と大まかな戦闘スタイルを把握しています。特に天道総司を念入りに調べています。 ※十分だけ放送の時間が遅れた事に気付き、疑問を抱いています。 ※首輪が外れたので、制限からある程度解放されました。 ※キングが邪魔だと判断した支給品は全て捨てました。 【金居@魔法少女リリカルなのは マスカレード】 【状況】健康 【装備】バベルのハンマー@仮面ライダークウガA’s ~おかえり~ 【道具】支給品一式、砂糖1kg×5、イカリクラッシャー@魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER、デザートイーグル(4/7)@オリジナル ラウズカード(ハートのJ、Q、K、クラブのK、ダイアKのブランク、スペードKのブランク、コモンブランク)@魔法少女リリカルなのは マスカレード ランダム支給品(ザフィーラ:1~3)、マッハキャリバー@魔法少女リリカルなのはStrikerS ジェネシスの剣@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使、クレイモア地雷×3@リリカル・パニック 【思考】 基本:ゲームからの脱出、もしくは主催の乗っ取り。 1.地上本部へ向かい、魔法陣を調べる。 2.地上本部に集まった参加者に利用価値がないなら容赦なく殺す。 3.最終的にキングが自分にとって邪魔になるなら、自分の手で封印する。 【備考】 ※放送の遅れから主催側で内乱、最悪プレシアが退場した可能性を考えています。 ※首輪が爆発しなかったことから、主催側が自分達を切り捨てようとしている可能性を考えています。 ※最早プレシアのいいなりに戦う事は無意味だと判断しました。 ※首輪を外したので、制限からある程度解放されました。 ※金居が邪魔だと判断した支給品は全て捨てました。 【全体の備考】 ※以下の支給品をD-9 雑木林に放置しました。 ゼロの仮面@コードギアス 反目のスバル、ゼロの衣装(予備)@【ナイトメア・オブ・リリカル】白き魔女と黒き魔法と魔法少女たち おにぎり×10、菓子セット@L change the world after story、『SEAL―封印―』『CONTRACT―契約―』@仮面ライダーリリカル龍騎 いにしえの秘薬(空)@魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER、顔写真一覧表@オリジナル、ガムテープ@オリジナル トランシーバー×2@オリジナル、トランプ@なの魂、正宗@魔法少女リリカルなのはStrikerS、首輪探知機(電源が切れたため使用不能)@オリジナル 首輪の考察に関するメモ、レリック(刻印ナンバーⅥ、幻術魔法で花に偽装中)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、首輪(アグモン、アーカード、シグナム) かいふくのマテリア@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使、デイバッグ×8 Back Revolution 時系列順で読む Next Round ZERO~AMBITION SECRET(前編) Back Revolution 投下順で読む Next Round ZERO~AMBITION SECRET(前編) Back Masquerade キング Next Round ZERO~AMBITION SECRET(前編) Back Masquerade 金居 Next Round ZERO~AMBITION SECRET(前編)
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日曜日ということもあり、デパート内は人の波でごった返している。 家族連れ、カップル、友人同士・・・ その中を、上のどの種類にも微妙に属さない集団が歩いていた。 第六話 「OH! お買い物」 「毎度のことだけど、やっぱり人が多いねー」 「せやな~。まぁお休みの日といえば、お買い物って定番やし」 周囲を見回すなのはにはやてが返す。 シグナム達に見送られ八神家を出た一行は、バスを利用し目的地へ向かったのだった。 彼女らがここへ来た目的は二つ。 一つはイッキの服飾品の購入、そしてもう一つは―― 「アリサちゃんはこの辺で待ってるって言ってたんだけど」 待ち合わせ場所として相談しておいたデパート入り口で周囲を見回していると・・・ 「なのは~!!/なのはちゃーん!」 「あ、アリサちゃん。すずかちゃんも」 やや遠くから自分を呼ぶ友を確認し、なのはは手を振った。 小走りで走ってきたアリサとすずかは息を整える。と、 「あれ? はやてちゃんにシャマルさんも来てたの?」 昨日のメールで話していた以外の面子に、すずかは少し驚く。 なのは、フェイト、それから例の「アノ子」で来ると言っていたのだが。 「まぁ成り行きでなぁ。ちょうどうちも買出ししたかったさかい、ついて来たんや」 「それで、はやてちゃん達だけで行かせるのは心配だから私も」 「なるほど」 そうだったんですか、と頷くすずか。「ところで」とアリサが続き、 「昨日あんたが言ってた『飛んできた子』ってのは、その子なわけ?」 なのはに訊きながらイッキを指差した。 一人だけ見慣れない顔を見つけたのだ。 「そうだよ、ほらイッキくん自己紹介!」 ポンと背中を押され、アリサ、すずかと相対するイッキ。 なんだか話が進むたびにこんな状況に出くわしているような気がする。 「えーと、俺はイッキ。天領イッキだ。よろしくな」 「ふ~ん、変わった髪形ね・・・アリサ・バニングスよ。よろしく」 少し気の強い性格だな、とイッキは推測した。アリカみたいだなと記憶が述べる。 初対面でそういうとこに着目するんだ、とすずかは苦笑しながら 「確かにチョンマゲは珍しいね。月村すずかです、よろしくねイッキくん」 「おぅ・・・そんなに目立つのかな~、俺のチョンマゲ」 自分の頭に手を乗せ、チョンマゲをポンポンと触る。 「まぁ少なくとも、こっちの世界の男子にそんな髪型のやつはそういないわね」 腰に手を当ててアリサは言った。 さらに言うとイワノイのような極端なやつはもっといないだろう。 『○ーモン閣下ヘアーなんて小学4年生のすることじゃないっす!!』 「ん?」 「どうしたの?イッキくん」 「え、あー、いや・・・空耳かな」 ふいに明後日の方向を見上げたところを不思議に思ったのか、すずかが訊いた。 その問いになんでもないと応え、視線を戻しながらも、 「それにしても何故にカガミヤマの声が?」とイッキは頭を捻る。 「さてと、挨拶も済んだことやし買い物スタートや! まずはイッキくんの服やね」 ほな行くで~、と先頭をきって歩き出すはやてを見てアリサは「?」を浮かべる。 「あ、昨日は言ってなかったけど今日はイッキくんの服を買うのも目的なんだ」 そんなアリサの表情を見て、なのはは歩きながら説明した。 「服?」 と言ってからしばらくしてポンッと手を打ち、ジッとイッキの赤いシャツを見るアリサ。 砂汚れは相変わらず残っている状態だ。 洗濯してもよかったのだがクロノの服を借りるのはイッキ自身が受け付けなかった。 「確か砂漠で見つかったって言ってたっけ?・・・あらホント、汚いわね~」 「悪かったな! 好きで砂漠に落ちたわけじゃないからな」 遠慮のない言われ様に、イッキは露骨にイヤな顔をした。 ほどなくして服飾関係の店が並ぶフロアに到着した一行。 はやてがメンズショップを見つけ、みんなでアレコレと物色を開始した。 「イッキく~ん、これはどう?」 「んー、ちょっとカワイ過ぎないか?」 「じゃあイッキ、これは?」 「センスはいいと思うけど・・・ごめん、俺のイメージとは少し違うんだよな」 「イッキくん、これ着てみてくれへん?」 「はやて・・・絶対おもしろがってるだろ」 「それじゃコレなんかどうですか?」 「うっ、これは・・・! シャマルさん一体どこからこんなものを!?」 総出で物色しているにも関わらず服の好みはなかなか合致しない。と、 「さっきからあーだこーだ言ってるけど、あんたはどうなのよ」 半袖シャツを見ていたアリサが口を挟む。 「俺?」 「そうよ、ほら。あんたシャツ好きみたいだし、自分でも選んでみたら?」 「いや、特に好きってわけじゃ・・・」 「あーもうグダグダ言わない! さっさと選ぶ!」 苛立った口調の彼女に気押され、イッキは「分かったよ」と渋々シャツを見始め・・・ しばらくしてハンガーにかかった一枚の服を引っ張り出した。 襟元が少し特徴的な赤いシャツ。ポロシャツに分類されるだろうか。 「・・・これ、かな」 「普通ね、っていうか今着てるのとあんまり変わんないじゃない」 「ぐっ、うるせぇな。俺の好みなんだから仕方ないだろ」 「まぁまぁアリサちゃん、元々はイッキくんの服を買いに来たんだし」 すずかが仲裁に入り、「それに似たのを探せばいいんじゃない?」と提案した。 その提案を取り、イッキが自分の好みで選んだものを参考に、服選びは再開。 Tシャツ、パーカー、半ズボンなどを数種類の他に最小限の下着や靴下も購入した。 (シャマルの選んだものには彼女の個人的意図が感じられたため却下された) ふとメダロッチに目をやると時刻は午後1時過ぎ。同時にお腹の虫が鳴いた。 思わずイッキは顔が赤くなってしまった。それを見たはやてはカラカラと笑う。 「あはは、そういえばお昼ご飯まだやったな~」 「朝ご飯トーストだったしね。私もお腹すいた、かな」 フェイトもお腹をさする。彼女の今日の朝食はトースト2枚と目玉焼きだったが、 食パンはハラ持ちが悪いのだ。(というのは作者の勝手な意見である) ちょうどお食事処フロアが近くにあるということで、昼食はそこで取ることにした。 ―――ー 「美味しかったね~」 「そうね、デパートもなかなか捨てたもんじゃないわね」 散々迷った挙句にチェーン店の定食屋に入り、食事を済ませて出てきた一同。 それぞれ食べたメニューの話題で盛り上がりながら意気揚々と暖簾をくぐった。 ある一人を除いては。 「・・・”こっち”にはカツカレーうどん定食がないなんて・・・」 イッキは大いに落ち込んでいた。 うどんの出汁でカツが絶妙に湿ったあの食感を味わえないことを酷く嘆いた。 「いつまで落ち込んでんのよ、たかが昼食でしょ?」 情けないわねー、と頭を垂れてトボトボ歩くイッキに呆れ顔をするアリサ。 (第一そんな語呂合わせみたいな大盛りメニューがあるわけないじゃない) 心のうちで突っ込んだがこれ以上言うのもバカみたいだと思い、口に出すのはやめた。 その後、はやての希望で買出しのために生鮮食品コーナーへ向かったイッキたち。 「そういえば、なのは。昨日あんた言ってたわよね?メダ・・・何とかがどうとか」 はやてとシャマルが献立のことで話し合いながら野菜をカゴに入れている隣で、 アリサは口を開いた。 イッキと一緒に時空を越えたメタビーのことはアリサたちにも伝えてあった。 最初のうちは二人とも「本当だろうか」と疑っていたが、徐々に興味が湧いたようだ。 なのはが嘘をつくような人間でないことはよく知っているし、何より彼女の仕事の話を 聞くうちに大抵のことでは驚かなくなっていた。 「メダロット、だよ。メタビーくんっていうんだけど、会ったら驚くよ~」 「へぇー、そんなによく出来てるもんなの?フェイトも会ってるんでしょ?」 「うん、まるで人間みたいみたいなんだ」 フェイトは頷いた。一日過ごしただけでもメタビーは色々と印象に残っていた。 「あいつの場合は『人間臭い』って言う方が合ってると思うけどな」 白のパーカーのポケットに手を突っ込んで歩いていたイッキが口を挟む。 ちなみに、服を買った後そのままの格好でいるのは汚いとアリサ他多数に 指摘されたためイッキは試着室に強制連行され、 現在の白いパーカーと青いズボンに着替えさせられたのだった。 と、 「それで、いつ会うのよ?そのメタビーってのには。ここにはいないみたいだし」 ごく当然の疑問が出た。目の前にいない者と『会う』ことは不可能だ。 「イッキくん、転送ってどこでもできるの?」 今朝聞いた『メダロット転送機能』が気になっていたなのはは、その所持者に尋ねた。 その問いにイッキは「どうかな・・・」と少し考え、 「俺のいた世界では、よっぽど電波が弱いとこじゃなければどこでもできたけどな」 ま、たぶん大丈夫、と曖昧に答えた。 と、集団の後ろのほうを歩いていたすずかが急に何かを思いついたかのように ポンッと両手を合わせ、 「それじゃあ、はやてちゃんのお買い物が終わったあとに私の家に行こうよ。 うちのお姉ちゃんメカとか好きだし、そんなにすごいロボット見たら喜ぶと思うの」 「忍さんに?」 「うん、ダメかな、なのはちゃん?」 両手を合わせお願いのポーズを取る彼女を見て、ひとまず思考するなのは。 はやての買出しはもう間もなく終わりそうだ。自分もこのあと特に用事はない。 とりあえず周囲に意見を求めることにし、 「フェイトちゃんはどう思う?」 訊いてみるとフェイトからは「いいと思うよ」との返答が来た。 次にアリサに視線を向けると、 「ま、珍しくすずかがこう言ってることだし、いいんじゃない」 と首を縦に振った。そっか、と頷き今度はイッキに意見を求める。 訊かれたイッキは腕を組んで黙考し、応えた。 「ん~・・・しばらくはこっちにいるんだし、俺もすずかの家は見てみたいな」 ここじゃメタビーを転送するのもアレだしな、と付け加える。 3人の意見を聞いたところで、はやての方向に目を向ける。と、 「話は聞いてたで。うちは夕ご飯の用意があるさかい、先に帰らせてもらうわ」 今日の献立はちょっと時間がかかるねん、と言いはやては時計を見る。 女性の買い物は長い・・・というわけではないが、すでに午後4時を回っていることは 事実だった。 「そっかぁ、毎日大変だよね」 「あはは、まぁ長いことやってるし今は楽しんどるんよ。 特にヴィータはよく食べてくれるからなぁ」 「そうそう、はやてのメシはギガウマなんだーー!! ってよく言ってるよ?」 管理局の仕事で同行することの多いヴィータが事あるごとに言っていたのを なのはは思い出した。 はやては嬉しそうに「ホンマに?じゃあ今日は腕によりをかけなアカンな~」と言って 自分の右腕をポンポンと叩いてみせた。 ほなまたな~、と手を振ってレジへと向かったはやて、シャマルと別れ 仲良し4人組+イッキはすずかの家へ向かうべく路線バスに揺られていた。 「さっきも言ってたけど、すずかの姉さんってそんなにメカ好きなのか?」 背もたれの後ろから聞こえたイッキの質問に、すずかは 「うん。私はよく分からないんだけど、機械相手に色々やってるとこをよく見るんだ」 席から少し身を乗り出して応えた。 ふーんと相槌をつくイッキ。 よくよく考えればメダロットはもの凄い技術の結晶なので、メカ好きの忍が見れば 大いに驚きと興味を示すだろう。 「あたしも最近忍さんには会ってないのよね、あと猫たちにも」 窓際の席で外を眺めていたアリサが独り言のように言った。 月村邸では、その広大な敷地を利用して大量の猫を飼っている。 ノラ猫がこっそり入っていてもバレないのではないかと思えるほど庭が広いので 何匹いるかは家主さえも把握できていないだろう。 「猫の数には私も最初は驚いたなぁ。イッキもたぶんビックリすると思うよ?」 「へぇ、そんなに沢山いるんだ」 フェイトの話に耳を傾けると同時に頭の隅で記憶を探るイッキ。 (俺の世界でそういう家を持ってるのはコウジとかカリンちゃんだな) みんなどうしてんのかな、と向こうでの友人たちのことを思い出した。 間もなくバスは最寄の停留所に到着し、5人はステップを降り歩き始めた。 すずかの家までは2、3分といったところだ。 他愛もない話をしながら歩道を歩くイッキたち。 やがて、周囲の民家とは大きくかけ離れた立派な建物が見えてきた。 「ほら、見えてきたよ。あれが私の家」 「うっわ~! デカいな、まるで家じゃないみたいだ」 イッキの正直な感想になのはは思わず微笑した。 自分が初めて月村邸に抱いた感想とまったく同じだったからだ。 「あれが見えてきたってことは、もう少しだね。忍さん元気かなぁ」 1分後、日本の民家にはほぼ存在しないであろう巨大な門をくぐり、 イッキは広大な庭へ足を踏み入れていった。 しかし、この「月村邸に行き、メタビーとみんながご対面」という 流れそのものが、後々に大きな誤算をはらんでいることに誰一人として気付くことは なかった。 ―――ー メ「なーんかオレの出番がまったくなかった上に、次回は嫌な予感がすんだけど」 な「気のせいじゃない?」 フェ「確かに今回はイッキのストーリーがほとんどだったね」 メ「やれやれ。おいイッキ、次回はどうなんだ?」 イ「ああ、次回は『激走!メタビー大逃走』の巻、だってさ」 メ「なんだそりゃ? やっぱりいい予感がしねぇ・・・」 戻る 目次へ 次へ
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登録日:2011/09/06 Tue 17 51 34 更新日:2022/04/15 Fri 17 58 31NEW! 所要時間:約 16 分で読めます ▽タグ一覧 クラークの第三法則 デバイス パッと見暴力 リリカルなのは 決めワザはビーム(痛々しくないから) 疑似科学 科学 降伏勧告 魔法 魔法って言い張ればもはやなんでもアリですかあの連中 魔法少女リリカルなのは 魔法? 悠久なる凍土、凍てつく棺のうちにて、永遠の眠りを与えよ。凍てつけ! 妙たえなる響き、光となれ。癒しの円のその内に、鋼の守りを与えたまえ。 アルカス・クルタス・エイギアス。疾風なりし天神、今導きのもと撃ちかかれ。バルエル・ザルエル・ブラウゼル。フォトンランサー・ファランクスシフト。撃ち砕け、ファイアー! リリカルマジカル。福音たる輝き、この手に来たれ。導きのもと、鳴り響け。ディバインシューター、シュート! 咎人達に、滅びの光を。星よ集え。全てを撃ち抜く光となれ。貫け! 閃光! スターライト・ブレイカー! 魔法少女リリカルなのはシリーズに登場する魔法体系は、自然摂理や物理法則をプログラム化し、それを任意に書き換え、書き加えたり消去したりすることで、作用に変える技法である。 その実態は「なんかよく分からない不思議な力」などではなく、「空気中に漂う魔力素というエネルギーを魔導師が体内に持つ器官『リンカーコア』に取り込み、取り込んだ魔力で「変化」「移動」「幻惑」いずれかの作用を起こす」疑似科学に近い現象を望む効果が得られるように調節または組み合わせたものをプログラムとして用意し、詠唱・集中などのトリガーにより起動する。 【魔力素】 空気中に漂うエネルギー。通常濃度の±15%が適性値であり、それ以外だと回復を阻害したり暴走の危険がある。 よほど密閉した部屋に複数人でいない限り酸欠にならないように、魔力素も同じ部屋に魔導師が複数人いたぐらいでは無くならない。逆に言えば取り込める量に限度はあるので、どれだけ魔力素濃度が高くても意味がない。 【リンカ―コア】 世界によって名称が異なる事もあるが、魔導師が体内に魔力を溜めておく器官。 基本的に先天的に有している器官だが、稀に後天的に出来たり、遺伝子に刻まれていない種に生じることもある。こういった突然変異種は膨大な魔力や特殊な資質を持っていることが多い。 大気中の魔力素を取り込み、蓄積できる総量を『総魔力量』と呼ぶ。 魔力素やリンカーコアは地球のように魔法が認知されていない世界でも存在し、才能や修練などで扱える魔力量にも個人差がある。 例えば同じAAAの魔力を持つなのはとクロノを比較すると、なのはは早い段階で魔力を自在に扱ったが、クロノは時間がかかったらしい。 【魔力変換技術】 魔力を放出する際、炎や電気といった別エネルギーへ変換・付与する技術。変換技術自体が非常に難しく、氷結系は飛び抜けて難しいらしい。 その分、氷結魔法は温度変化魔法に分類され、フィールド魔法でしか防げず、防御が難しいため利点は他より大きい。 ■自力習得者。 電気変換:なのは※INNOCENTのユニゾンで習得。 炎熱変換:クロノ、すずか※INNOCENTのユニゾンで習得。 氷結変換:クロノ、リインⅡ、はやて、アリサ※INNOCENTのユニゾンで習得。 ■変換資質持ち 通常より低燃費で効率よく変換できる貴重な資質であるが、逆に純粋魔力を放出するのが苦手という特徴を持っている。 遺伝による継承が大半で基本的に一人一種。リオ・ウェズリーのように二つの資質を同時に持っているケースも存在する。 電気変換資質:フェイト、エリオ、リオ、プレシア。 炎熱変換資質:シグナム、アギト、リオ、アリサ※INNOCENTにて 氷結変換資質:すずか※INNOCENTにて 【魔力光】 魔導師は、一人一人魔力の色が異なる。 金色はレアカラーらしい。そして虹色はほとんどの確率で聖王家関係者確定のレアカラー。 また、一時期魔力光占いが流行っていたが、血液型占い程度の信憑性とのことで特に根拠はない。 青:クロノ、フーカ (真面目で素直) 空色:スバル、アリシア(※1stのコメンタリーで判明)、レヴィ(自称は水色) (前向きで楽天家) 藍色:ギンガ (青と紫の中間) 紫:プレシア、ルーテシア、ディアーチェ、すずか※INNOCENTにて判明。 (責任感と深い愛情の持ち主) 赤紫:シグナム (赤と紫の中間) 赤色:ヴィータ、シュテル、リンネ、アリサ※INNOCENTにて判明。(情熱的でまっすぐ) 桃色:なのは、キャロ、ミウラ (純真一途) 黄色:エリオ、リニス (優しく、礼儀正しい) 金色:フェイト(*1) (※2ndA sコメンタリーにて判明 血筋や経験に誇りを持つ。黄の要素も含む) 茜色:ティアナ、シャッハ、アルフ、ゼスト (人情家で感情の起伏が激しい) 白:はやて、ザフィーラ(*2) (天才肌で、リーダー気質。時々天然が入る) 黒:リインフォース・アインス(*3) (思慮深く、理知的) 緑:ユーノ、リンディ、シャマル、ヴェロッサ、ヴァイス、アインハルト (控えめで想いやり深い) 虹色:ヴィヴィオ (元気で明るい女の子――1stにてスバルが即興で作った。(※2ndA sにて判明 複合色で明るい色彩の為、活発で活動的)) 【魔法の体系】 魔法も幾つかの系統が存在し、管理局法に触れるような危険な魔法が無いのであれば、その体系は歴史保存の意味もあって継承していくことを推奨されている。 ミッドチルダ式 現在最も普及しているミッドチルダで発展した術式。 魔法陣は内部に二重の正方形を持つ真円形。 魔力そのものを体外へ切り離して扱うことが多く、基本となる射撃や砲撃、追尾・制御が可能な誘導弾、発射体の形成に効果付与や補助魔法も合わせれば発想と技術しだいで無限ともいえるバリエーションを持つ。全体的にミドルレンジ~ロングレンジが得意。 物理に特化したベルカ式の騎士と殴り合うのは無謀とはいえ、魔力付与による肉体や武器の強化も一応可能で、他にも圧縮魔力を肉体や武器の末端に形成することで殴打や斬撃を繰り出すこともできる。 その汎用性や技術応用への幅広さ、習得のしやすさ、何より現状での使用者の圧倒的多さから、ミッド式主流の流れは今後も揺らぐことはないという。 古代ベルカ式 すでに滅亡した世界ベルカで確立された術式。古代の王たちが使うベルカ式は特に真正ベルカ式(エンシェントベルカ)と呼ばれる。 魔法陣は三角形の各頂点に円。 先天的な資質に左右される点が多く、使用者は限られるが「武器攻撃に自らの魔力を乗せ、威力を高めた攻撃を放つ」魔力付与と強化に特化する。クロスレンジはミッドのそれを上回る十八番だが、距離が離れるごとに決定打が与えづらくなる。 ・近代ベルカ式 使用者が限られるベルカ式をミッド式をベースに再現した新しいベルカ式。『StrikerS』から登場。 再現したとはいっても、古代ベルカ式の騎士から見れば「勝手が違う」らしいので、やはり別物であるらしく、ミッド式とも一部互換性があるが、使用者はミッド式に比べて少ない。 召喚魔法 高位の存在を召喚し使役する。強力だが使い手の精神状態などによっては暴走する危険性を秘めた諸刃の剣。 使用者の系統は上二つのどちらかだが、魔法陣が四角形の頂点に円。(ミッド式かベルカ式で円の内部の魔法陣が変わる) 「ゴーレム創造」などその場で組み立てるタイプも分類はこれ。 他 IS(インヒューレント・スキル) 戦闘機人と聖王ヴィヴィオが持つ先天性固有技能。天性の資質を改造により強化したもので、専用の武装と組み合わせてさらに効率的に使うことができる。厳密には魔法ではない。 ヴィヴィオの聖王の鎧は王族継承のもの、戦闘機人は発動時にデジタルな円形テンプレートが浮かび上がる。 CE兵器使用時のなのはも浮かんでいたのでこのテンプレート自体はIS限定ではないらしい。 ダールグリュン Vividで登場した魔法。 雷帝の血を引くダールグリュン一家の固有魔法であり現状ヴィクトーリア・ダールグリュンのみ。陣の形等は不明。 エレミアン・クラッツ こちらもVividより登場。恐らくエレミア家の固有魔法であり現在使えるのはジークリンデ・エレミアのみ。 【法術】 原作版で登場した魔法の総称。 クロノが使用した法術はアニメ版に近いが、なのはの魔法は純粋な魔法少女に近い。 原作のテーマが思い出だったため、記憶操作系の法術は出番が多い。 祈願実現型魔法 想いと魔力で願いを叶える魔法。 極めると死者蘇生もできるが、使用に膨大な魔力が必要なうえ、 対価として術者も死んでしまう。すると魔力の供給が消えて蘇えった者も死んでしまう。 そのためミッドチルダでは成功例は確認されていない。 転移融合 記憶に潜入する魔法。高度魔法らしく、かなりの危険性がある。 【主な魔法分類】 ■攻撃魔法 ・ミッドチルダ式 射撃。 砲撃。 打撃/斬撃。 魔力斬撃。 遠隔発生。 広域攻撃。 ・ベルカ式 魔力付与攻撃。 打撃/斬撃。 射撃。 ■防御魔法 バリアタイプ。 シールドタイプ。 フィールドタイプ。 ■捕獲系魔法 バインドタイプ。 ケージタイプ。 ■結界魔法 サークルタイプ。 エリアタイプ。 ■補助魔法 インクリースタイプ。 デクラインタイプ。 他にも、稀少技能扱いとして召喚魔法や蒐集行使等がある。 ちなみに召喚系魔法のうち、攻撃のために大質量の物質を召喚するものなどは時空管理局によって質量兵器ともども原則使用禁止とされている。 でも射出系は容量用法を守って正しく使っていれば問題ないらしい→スターダストフォール 封印魔法も存在しているが、この世界の封印は魔法プログラムに外部から割り込んで停止させる魔法の事。 一つの封印魔法として存在するのではなく、砲撃やバインド等に追加させて運用している。 また、エターナルコフィンのように生命体を殺さずに半永久的に凍結させる事で封印する魔法も存在している。 【稀少技能】 普通の人がなかなか持っていない技能。 また古代ベルカ式自体が稀少技能扱いされており、使い手が少なければ術式自体が認定されるようだ。 蒐集行使 古代ベルカ式 召喚魔法 預言者の著書 無限の猟犬 思考捜査 【魔法のランク】 魔法にはそれぞれランク付けされており、 魔法自体の他に威力・射程・誘導性などに付けられている。 ランク付けの基準は不明。 Sオーバー エターナルコフィン S+ サンダーレイジO.D.J S スターライトブレイカー、ブラストカラミティ、ディストーションシールド、ラグナロク S- デアボリック・エミッション AAA+ ディバインバスター・エクステンション、ミストルティン AAA プラズマスマッシャー、スティンガーブレイドES、フォトンランサーPS、ライトニングバインド AA+ ラケーテンハンマー、シュランゲバイセン・アングリフ AA アクセルシューター、プラズマランサー、クリスタルケージ A+ ブレイズカノン、ラウンドガーダー・エクステンド A ストラグルバインド、紫電一閃 B+ トランスポーター D ディフェンサー、フライアーフィン E プロテクション 【デバイス】 魔導師が魔法を使う上でサポートを行う道具。動力こそ魔力だがその構造は完全に機械かそれに準ずるもの。 このシリーズがSFとして扱われることもある所以。原作の頃は「高速計算法術杖」と呼ばれていた。 古代ではもちろん機械製品ではなく、魔力を持つ木や石を使ったRPG定番のスタイルで、魔法陣も直接地面とかに書いていたという。 詳しくは個別へ。 【使い魔/守護獣】 魔導師が既存の生物に新たな命を与えて生み出す。 基になった姿と若干の特徴を残した人間の姿になれる。 術者の魔力を用いて運用するので本来は目的に合わせて短期的に創造するのが基本だが、 アルフ、リニス、リーゼ姉妹など登場した彼ら彼女らはみな長期間存在している、あるいはしていた。 なおザフィーラは守護獣という位置づけであり使い魔とは若干性質が異なる。 劇場版で新しくされた設定によると、新暦40年前後は上記の短期間での契約が一般的だったが、 使い魔を保護する条例ができ、60年前後には短期契約は違法になった。 そのためリニスはほぼ黒に近いグレーである。 術者と精神的繋がりがあり、なんとなく考えてることがわかったりする。 【物理破壊設定/非殺傷設定】 主に魔力弾に用いられる設定。 物理破壊を伴う物理破壊設定と生体にショックのみを与えて傷をつけない非殺傷・スタン設定がある。 基本は非殺傷設定で、物理破壊設定に切り替える際は「ファイアリングロック」を解除する必要がある。 しかし非殺傷設定であっても、その生成技能が低かったり、命中箇所が脆かったりすると大怪我をすることがある。 ヴァイスの妹ラグナの目の怪我はこのため(この場合は後者)。 また、スターライトブレイカーの直撃を受けたフェイトはノックダウンまでしたので、 非殺傷設定でもバリアジャケットや防具をしていない一般人相手に放つのはかなり危ないことになる。 StS本編第一話や、聖王のゆりかごでなのはが砲撃で通路を突き破ったのが物理破壊設定。 ヴィヴィオをスターライトブレイカーでノックアウトしたのが非殺傷設定。 ゆりかご内の床が粉砕されているのはレリックのせいであって、スターライトブレイカーは一切関与していない。 【魔導師ランク】 魔導師に与えられるランク。 初期は魔力量などによるものと思われたが、現在では管理局員としてそれぞれの部署でどれほどの任務をこなせるかを示す、 次元世界で通用する資格のようなものであり、戦闘における強さとは直接の関わりはない。 また、陸戦、空戦、総合の3種類に分類できる。 現状最上位のSSSランク所持者は登場していない。 一般的な武装局員はD~Cランクが最多で、Bランク試験が最初の壁として知られている。 SS はやて(総合、A s時はS)、プレシア(条件付き) S+ なのは、フェイト(空戦。StS時。A s時は両者魔力量がAAA)、ゼスト(生前) S ルーテシア(魔力量による推定) S- シグナム(空戦) AAA+ ヴィータ(空戦)、クロノ(A s) AAA シャッハ(陸戦) AA+ シャマル(総合)、リンディ(総合) AA ザフィーラ(非所有)、クイント、メガーヌ、ファーン A+ リインⅡ(総合) A ユーノ(総合)、ギンガ B+:ヴァイス B スバル、ティアナ、エリオ(StS終了後三人揃ってAAに) C+ キャロ(StS終了後総合A+に) C D E アリシア(魔力量) F 【余談】 世の人々が思う魔法の ある意味代名詞ともいえる飛行魔法に関してだが、 無印ではユーノ曰く、初級の最後くらいの魔法と言われており、A sでもほとんど魔導師が使用していたポピュラーな魔法であった。 だが三作目StrikerSではフォワード四名は飛行魔法を一切使用しておらず、 また使用できないという設定が新たに追加されていた。(少なくともティアナは使えるが) これは厳密には設定変更ではなく、設定の厳密化でありStrikerSでの飛行魔法とは『高々度高速飛行魔法』のことを指す。 要は超高いところを高速で飛ぶ魔法。 それでもわかり難ければニュアンスは少し違うが『空戦』できないと置き換えても問題ない。 これには空間把握能力、各種安全装置、必要な魔力の安定維持など、様々な能力が必要となる。 このため、他の魔法を鍛えるためにあえて高々度飛行魔法を取得しない者も多い。 また、単純な飛行の魔法については、比較的初歩の魔法らしい。(スバルは使えないみたいだが、ウイングロードがあるのでどうにでもなる) そして続く四期、Vivid、Forceではバンバン飛ぶ。 厳密に言えばVividメンバーのほとんどが飛行魔法所得済み。Forceメンバーは純粋に空戦も可能。 ……どことなくStrikerSメンバーがかわいそうに見えて仕方がない気がするが、多分気のせい。 二次創作や同人誌でもVividのエルス・タスミンのセリフを皮切りに良くネタにされてるけど。多分気のせい。 追記・修正よろしく。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 高価らしいインテリジェントを仕事の合間に作れるらしいクロノはどこで勉強したんだ? -- 名無しさん (2013-09-08 11 29 39) リーゼ達じゃないか? 秘密裏にデュランダルを造れる位だから -- 名無しさん (2013-09-08 11 32 40) インテリジェントは一流でないと使いこなせないが、超一流になるとAIの勝手な判断が邪魔になるらしい、要は自分の好みだな。 -- 名無しさん (2013-09-09 07 35 25) 属性魔法を使う人は資質持ち、氷結系は自力習得者……偏ってるな。 -- 名無しさん (2013-09-13 11 53 17) ってか自力習得者、実質クロノしかいないじゃないか、リインはデバイスだし、はやてはリインの協力だし。 -- 名無しさん (2013-09-13 12 53 20) SSSってもしかしたら設定上すら該当者は存在しないんじゃないか…? -- 名無しさん (2013-09-13 13 05 57) まぁ、魔導師ランクSSSの事務員とか清掃員とか、どんだけ書類整理や掃除が上手いんだよ!! になるしな。 -- 名無しさん (2013-09-13 13 08 00) SSSゲットって魔力量も高くて戦術も高くて・・・無理じゃね? -- 名無しさん (2013-09-13 13 10 02) 部署によってランクの意味合いが変わるのだから、武装隊でのSSSはとてつもない強さだろうし、捜査官とか執務官のSSSなら聞き込み上手だとか弁護が上手いという事なんだろうけど、清掃員とか救助隊とかのSSSとはなんだろう? 色んな環境にでも適応するんだろうか。 -- 名無しさん (2013-09-13 17 15 24) 悪環境への対応力とか? -- 名無しさん (2013-09-13 17 26 29) 人手不足の管理局なんだから、魔導師なら清掃員ではなく、せめて捜査官になって欲しいだろうから、事務員とかに魔導師はいないんじゃないか? -- 名無しさん (2013-09-13 17 34 18) あの世界では魔導師っていうのは、戦闘要員の事だから、事務員でも魔法を使う奴はいるけど、その場合は魔導師とは言わない。 -- 名無しさん (2013-09-13 18 01 36) ↑でも、ユーノやプレシアさんは一応非戦闘員だよ。……強すぎるけどさ。 -- 名無しさん (2013-09-13 18 09 30) ↑ うん、だからユーノは無限書庫に入ってからは「魔導師としての活動はしていない」って事になってる。 -- 名無しさん (2013-09-13 18 11 16) そうだったんだ、プレシアさんは科学者だったのにランクを習得しているし、ユーノも学校卒業後すぐに遺跡発掘してても魔導師と呼ばれているから、魔法を一定以上使える人の総称なんだと思ってた。 -- 名無しさん (2013-09-13 17 38 29) パンフによると優れた魔法行使者を魔導師と呼ぶらしい。 -- 名無しさん (2013-09-13 19 26 46) 広義か狭義かの違いなんだろうな -- 名無しさん (2013-09-13 20 37 59) つまり、管理世界では魔法が使える人が魔導師とよばれ、管理局では魔導師と言えば戦闘魔導師という事か? -- 名無しさん (2013-09-13 20 42 16) ぶっちゃけると、其処辺は公式もあんまりきっちり定義してないから、この先の作品でまた変わる可能性大。そも、魔導師ランクも概要に在るとおり最初は単なる保持魔力の大きさでしかなかったし。 -- 名無しさん (2013-09-13 19 38 33) 電気変換の自力習得者っていないのか? 意外だったな。というかクロノ炎熱変換してたっけ? -- 名無しさん (2013-09-13 19 59 23) ブレイズカノンが熱量を持った魔法らしいから、多分炎熱変換してるんじゃないかな? -- 名無しさん (2013-09-22 00 28 19) 非殺傷とかいってるが、やりようを考えないと殺せる魔法がゴロゴロあるのですが? -- 名無しさん (2013-09-22 13 14 35) 管理局の魔法縛りは「個人での大量破壊」を防ぐ理由が第一だしな。ついでに非殺傷にもできる、ぐらいの感覚だろ組織としては。 -- 名無しさん (2013-09-22 14 50 21) クロノがティアナをバインドで縛りまくったらしいけど、男性対女性の模擬戦だと、やっぱり使用バインド魔法に制限とかあるのかな? リーゼ姉妹にやったような事をするとさすがにまずいと思うし。 -- 名無しさん (2013-11-01 10 07 30) 無いんじゃないかと。一応でも模擬『戦』だし実力が女 男の場合バインドの意味がなくなるし -- 名無しさん (2013-11-07 21 51 49) そういや何でストレージのデュランダルに浮遊ユニットを搭載したんだろうな。インテリジェントに変更させればいいのに。 -- 名無しさん (2013-11-16 00 40 20) リリ箱のなのは&クロノ、リンディが使ってた法術もリリなの的には魔法に分類されるのかな? -- 名無しさん (2013-11-23 13 45 16) ↑スペックでいえばアニメ版がかすむレベルも多いけどな -- 名無しさん (2013-11-23 16 28 09) 原作の魔法は、なのはの祈願実現魔法に、クロノの催眠、障壁、転移、飛行、記憶操作、記憶へ潜入、あとは可能で不可能な蘇生魔法か……。クロノは戦う気がないな。 -- 名無しさん (2013-11-24 14 27 28) 初代レイジングハートの祈願実現魔法が一番出鱈目でぶっ飛んでるよな。なんだよあれ……使いようによっては一番凶悪だぞ -- 名無しさん (2013-11-25 18 32 35) ↑それって初代じゃなくて二代目という微妙なマジレス。まぁ、魔力だけじゃなく妖力すら高めることができるっていうチートスペックだからなぁ -- 名無しさん (2013-11-25 18 59 33) イノセントで超光速と判明したスティンガーレイ。それを軽く回避するGODとかのなのは達……。射撃魔法は無印の頃から極まってたんだな。 -- 名無しさん (2013-11-29 12 16 15) ユーノは無限書庫でダンジョン踏破やってたり蔵書殆どバックアップ取ったりしてるのにAランクなのは完全に昇格試験サボってるよね。 -- 名無しさん (2013-11-29 13 36 41) ↑まぁ、上のランク取ったところであんまり変わらないだろうからねぇ。Aからだと評価が変わるのってSランクだし -- 名無しさん (2013-11-29 18 17 23) 超光速の魔法にAMFは効くんだろうか? 統合が解除される前に直撃しそうだが……。 -- 名無しさん (2013-11-30 12 37 45) 超光速ってのが字面通りなのか単なる比喩表現なのかは分からんが、あの科学力なら対処可能なんじゃないだろうか。そもそもあの世界の科学は魔法と密接に絡んでいるし -- 名無しさん (2013-11-30 13 02 39) というかAMF自体はフィールド系の魔法だからな。主要メンバーのうちの誰かも使おうと思えば使える(AAAランクの魔法だけど) -- 名無しさん (2013-11-30 13 05 41) てかクロノの魔法が種類豊富な上に性能が鬼畜すぎる。なのは並みの魔力と高性能なデバイス、二つの魔法属性も相まって死角がねぇな. -- 名無しさん (2013-11-30 13 07 55) 加えてクロノは頭が回るからそれを効果的に繰り出して来る。力技でもないと勝つのは難しい -- 名無しさん (2013-11-30 13 11 28) エターナルコフィンはフィールド魔法でしか防げないけど、現在分かっているのはバリアジャケットとAMFだけ。どう防げというのだろう。 -- 名無しさん (2013-11-30 13 16 18) ↑他にはパンツァーガイストくらいか -- 名無しさん (2013-11-30 13 26 49) スティンガーが本編でもINNOCENTの設定どおり光速なら、これからは防御特化のザフィーラやユーノの時代がくるかもしれない……。 -- 名無しさん (2013-11-30 14 55 07) 捜査官にとってはバインドってすごく便利だよな。不可視で追尾までするハウンドスフィアは便利すぎだけど。 -- 名無しさん (2013-11-30 19 22 15) S2Uのメロディを美由希は聞こえてないが那美が聞こえてたから、原作時空では魔力と霊力は似た様なものかもしれない。 -- 名無しさん (2013-12-10 15 00 24) 思ったんだが、模擬戦でクロノがフェイトやはやてを凍結封印すると、やはり魔力供給で生きているアルフ達は消滅するんだろうか?アルフ次元超えて存在してるけど… -- 名無しさん (2014-01-12 06 24 42) ↑魔力供給って契約みたいなもんだし、永久じゃない限り問題ないと思うぞ -- 名無しさん (2014-01-12 15 33 13) ↑2 あくまで推察・妄想の域を出ないけど「その瞬間で消費する魔力」じゃなくて「ある程度は貯められる魔力」が供給されてるんじゃないだろうか。しばらくは余剰分で活動できるみたいな -- 名無しさん (2016-12-10 22 23 56) 最後の飛行のところ、StrikerSメンバーとvividやForceメンバーは最大の違いとして「正規の管理局員か、そうで無いか」っていうところがあるから、あくまで推測でしか無いけど「vivid勢Force勢程度の空戦能力では管理局所属だと適正として認められない」って可能性もあるんじゃないかな?Sts勢もやろうとすれば同じくらいは飛べる可能性(スバル、ティアナは本格的に空戦適正が無いみたいだけどエリキャロは不明でしょう?) -- 名無しさん (2017-05-19 11 35 59) 一応、他のファンタジー系の魔法と違って、こっちは物理学や心理学に則った科学的な能力・・・なんだよな? -- 名無しさん (2017-05-21 02 05 15) リンネの魔力光は・・・赤紫でいいのかな? -- 名無しさん (2017-05-21 02 10 21) ↑2 まあ、エネルギー源が魔力っていう疑似科学の分類だねこれは。 -- 名無しさん (2017-05-21 02 13 43) 型月から見ればガチで奇跡の具現化だから型月地球では抑止力から排斥対象待ったなし。特に並行時空に渡り時空管理局が根を広めてる分、時空管理局は第二魔法級の危険度扱いで地球には来訪を阻止されると思われる。後魔術師達からすれば外道やっていない分時空管理局の人道の為に動く価値観は理解できないというのもあるな -- 名無しさん (2021-05-06 22 04 00) 管理局も魔法技術悪いことに使ったり少年兵起用してるから結構外道では? -- 名無しさん (2021-05-25 00 41 07) 地球とは考え方や倫理観の見方に異なる部分あるし文化の違いもあるので常識で割り切るのは不可能。少年兵つっても現実のとは都合が違う。特にエリオの場合人造人間なのもあるしややこしい。一番は本人が誰かを守りたいからってのもあるんだろう。そうじゃなけりゃとてもじゃないが戦うことなんか出来ない。フェイト個人の事情以上に当人の意思次第。六課は過去重いのばっかだしな -- 名無しさん (2021-06-24 21 35 42) 事情云々よりもあの世界は年齢や経験よりも資格やスキルが重視されてる感はある。複数の世界をまたに掛けてるから例えば少年もいつからいつを指すのかすら一定じゃないんだろうね。 -- 名無しさん (2021-06-24 21 49 30) ファンの考察なのか公式設定なのかは失念したけど、確か文明レベルで慢性的な人で不足とかって設定無かったっけ?それで実力と本人の意思があれば物心ついた時点で所謂成人扱いされてるとかどっかで見た記憶が -- 名無しさん (2021-07-01 14 53 35) どう考えてもゲッター線にしか見えない恐怖。ミッドチルダ人はゲッターに選ばれた戦闘民族なのかもしれない… -- 名無しさん (2021-07-19 23 07 03) 絶対に「クリーン」なエネルギー兵器でない 個人の資質に大きく左右される魔法より管理できて均一化しやすい質量兵器が安定性も安全性もぴか一 -- 名無しさん (2021-08-17 00 26 44) 名前 コメント